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3Dプリンター比較

【2025】3Dプリンターを比較!造形方式やおすすめメーカー・選び方も紹介

昨今、3Dプリンターの精度や機能が進化し、家庭用から産業用まで幅広い製品が登場しています。しかし、適切な機種を選ぶには多くの要素を考慮する必要があります。

そこで、本記事では3Dプリンターの基本から各造形方式の特徴、主要メーカーの比較、そして選び方のポイントまで解説します。初心者からプロまで、自分に最適な3Dプリンターを見つけたい場合は、ぜひ参考にしてください。

家庭用・業務用3Dプリンターの違い

3Dプリンターの特徴

3Dプリンターは、デジタルデータをもとにして立体物を作り出す機器です。従来の製造方法では難しかった複雑な形状やカスタマイズ品を簡単に作れるため、家庭や産業での利用が急速に広がっています。
家庭用と業務用の3Dプリンターに、用途・性能の違いを両者の違いを以下の表にまとめました。

項目 家庭用 業務用
価格帯 数万円~数十万円 数百万円~数千万円
精度 中程度(±0.1mm程度) 高精度(±0.01mm以下)
造形サイズ 小型(20cm程度) 大型(1m以上も可能)
素材の種類 樹脂系が中心 金属・特殊素材も対応
用途 趣味・教育 製品開発・医療・航空宇宙
操作性 初心者向けの簡易操作 専門知識が必要

家庭用は趣味や簡易的な試作品作りに適しており、手頃な価格と扱いやすさが魅力です。一方、業務用は高精度・高強度な造形が可能で、製造業や医療など専門分野で活躍しています。

なお、3Dプリンターの基本的な使い方は、次の記事で解説しています。あわせてご覧になり、流れを確認してみてください。

誰でも簡単にできる!3Dプリンターの使い方について解説

3Dプリンターの造形方式を比較

3Dプリンターの造形方式は多岐にわたり、それぞれに特徴があります。用途や目的に合わせて最適な方式を選ぶことがポイントです。以下の表では、主要な造形方式を強度、造形速度、精度の観点で比較しています。

造形方式 強度 造形速度 精度
熱溶解積層方式
光造形方式
マテリアルジェッティング
バインダージェッティング
粉末焼結方式
指向性エネルギー堆積法
BMD方式
シート積層法
パウダーベッド方式

3Dプリンターに必要なデジタルデータを、3DCADで作成するスキルを習得したい方は未経験でも3DCADを短期間で習得できるカリキュラムが魅力的な以下のようなセミナーがおすすめです。

短期間で基礎から高度なスキルまで習得可能で、受講形式も希望に合わせて選べます。

セミナー名BIM・建築 3DCAD Revitセミナー講習
運営元ProSkilll(プロスキル)
価格(税込)41,800円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

それでは、各方式の特徴を見ていきましょう。

①熱溶解積層方式

熱溶解積層方式(FDM)は最も普及している造形方式で、熱で溶かした樹脂を積層していきます。家庭用から業務用まで幅広く使われており、初心者にも扱いやすい点が特徴です。

メリット デメリット 活用事例
  • 比較的安価な機器と材料
  • 材料の種類が豊富
  • 操作が簡単
  • メンテナンスが容易
  • 表面が粗い
  • 精度が低め
  • 層の境目が目立つ
  • サポート材が必要
  • プロトタイプ作成
  • 治具・工具
  • 教育現場での活用
  • ホビー用途

②光造形方式

光造形方式(SLA/DLP)は液体樹脂をUVレーザーや光源で硬化させる方式です。非常に高精度な造形が可能で、滑らかな表面仕上がりが特徴です。

メリット デメリット 活用事例
  • 高精細な造形
  • 滑らかな表面
  • 複雑な形状が可能
  • 透明パーツの作成
  • 樹脂が高価
  • 後処理が必要
  • 強度が低め
  • 紫外線で劣化
  • 歯科模型
  • ジュエリー
  • 精密部品
  • 医療モデル

③マテリアルジェッティング

マテリアルジェッティングはインクジェットプリンターのように材料を吹き付けて積層する方式です。複数の材料や色を同時に使用できる点が特徴です。

メリット デメリット 活用事例
  • 複数材料の同時使用が可能
  • 高精度な造形
  • 滑らかな表面仕上げ
  • フルカラー造形
  • 機器が高価
  • 材料コストが高い
  • 強度に限界がある
  • 後処理が必要
  • マルチカラーモデル
  • リアルな試作品
  • 医療訓練モデル
  • 建築模型

④バインダージェッティング

バインダージェッティングは粉末材料に接着剤を噴射して固める方式です。カラフルな造形物を高速に作れる特徴があります。

メリット デメリット 活用事例
  • 造形速度が速い
  • サポート材不要
  • フルカラー造形
  • 比較的安価な材料
  • 強度が低い
  • 表面が粗い
  • 後処理が複雑
  • 精度に限界がある
  • カラフルな模型
  • 建築模型
  • コンセプトモデル
  • 教育用モデル

⑤粉末焼結方式

粉末焼結方式(SLS)はレーザーで粉末材料を焼結させる方式です。高い強度と耐久性を持つ造形物が作れます。

メリット デメリット 活用事例
  • 高い強度と耐久性
  • サポート材が不要
  • 複雑な形状が可能
  • 多様な材料に対応
  • 機器が高価
  • 表面が粗い
  • 冷却時間が必要
  • 後処理が必要
  • 機能部品
  • エンドユース部品
  • 航空宇宙部品
  • 自動車部品

⑥指向性エネルギー堆積法

指向性エネルギー堆積法(DED)は金属ワイヤーや粉末を溶かしながら積層する方式です。大型の金属部品製造に適しています。

メリット デメリット 活用事例
  • 非常に高い強度
  • 大型造形が可能
  • 金属部品の製造
  • 既存部品への追加造形
  • 非常に高価な機器
  • 精度に限界がある
  • 専門知識が必要
  • エネルギー消費大
  • 金属部品修理
  • 航空宇宙部品
  • 大型機械部品
  • 軍事用途

⑦BMD方式

BMD(Bound Metal Deposition)方式は金属粉末を樹脂でバインドした材料を押出し、そのあとに焼結する方式です。比較的手軽に金属造形ができます。

メリット デメリット 活用事例
  • 金属部品の製造
  • 比較的安全
  • オフィス環境で使用可能
  • 複雑な形状が可能
  • 後処理に時間がかかる
  • サイズに制限がある
  • 焼結炉が必要
  • 材料が限られる
  • 金属プロトタイプ
  • 工業用部品
  • 小型金属部品
  • 医療機器部品

⑧シート積層法

シート積層法(LOM)は紙や金属のシートを切断して積層する方式です。低コストで大型造形が可能な点が特徴です。

メリット デメリット 活用事例
  • 造形速度が速い
  • 比較的低コスト
  • 大型造形が可能
  • カラー表現可能
  • 精度が低い
  • 複雑な形状に不向き
  • 後処理が複雑
  • 材料の無駄が多い
  • 大型模型
  • 建築模型
  • 地形モデル
  • 教育用モデル

⑨パウダーベッド方式

パウダーベッド方式は粉末材料の層にエネルギーを照射して固める方式です。高精度な金属部品の製造に適しています。

メリット デメリット 活用事例
  • 非常に高い精度
  • 高い強度
  • 複雑な内部構造が可能
  • サポート材が不要
  • 非常に高価な機器
  • 専門知識が必要
  • 後処理が複雑
  • 材料コストが高い
  • 精密金属部品
  • 医療用インプラント
  • 航空宇宙部品
  • 高性能エンジン部品

3Dプリンターのおすすめ5メーカーを比較

3Dプリンターのおすすめ5メーカーを比較

3Dプリンターにはさまざまなメーカーがあります。ここでは、おすすめの5メーカーを比較します。

メーカー メリット デメリット
Stratasys
  • 高精度
  • 高耐久性
  • 業界最長の実績
  • 高価格
  • 専用材料のみ対応
Creality 3D
  • コストパフォーマンス
  • 豊富なモデル
  • 大型コミュニティ
  • 初期調整が必要
  • サポート体制の弱さ
FLASHFORGE
  • 使いやすさ
  • 安定性
  • 教育向け機能
  • 材料の互換性制限
  • カスタマイズ性の低さ
Anker
  • 高速印刷
  • スマート機能
  • 洗練されたデザイン
  • 新興メーカー
  • 限られたモデル数
Elegoo
  • 低価格
  • 高精細レジン印刷
  • コンパクト設計
  • 材料の臭気
  • 後処理の手間

各メーカーの特徴を確認し、購入の際に役立ててください。人気の3Dプリンターについては、次の記事でも取りあげています。さまざまな機種を比較したい場合は、ぜひご覧ください。

【2025】人気の3Dプリンター7選!売れ筋商品の特徴・価格を徹底比較

①Stratasys

Stratasysは3Dプリンター業界の先駆者で、産業用から専門家向けまで幅広い高性能な機種を提供しています。特に航空宇宙や医療分野で高い信頼を得ており、精度と耐久性に妥協のない製品作りが特徴です。

特徴 向いている人
  • 産業グレードの高精度造形
  • 幅広い素材対応(熱可塑性樹脂・エンジニアリング素材)
  • 充実したサポート体制
  • 独自の溶解性サポート材技術
  • 製造業・研究開発の専門家
  • 機能性プロトタイプが必要な企業
  • 長期的な業務利用を考える組織
  • 複雑形状の造形を必要とする設計者

②Creality 3D

Creality 3Dは手頃な価格と高いカスタマイズ性で人気を集める中国メーカーです。特にEnderシリーズは初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されています。

特徴 向いている人
  • 優れたコストパフォーマンス
  • オープンソース設計・改造の自由度
  • 大型コミュニティによる情報共有
  • 多様なフィラメント対応
  • 予算を抑えたい初心者・趣味ユーザー
  • DIY好き・カスタマイズを楽しみたい人
  • トラブル対応を自分で行える人
  • さまざまな素材で実験したい人

③FLASHFORGE

FLASHFORGEは使いやすさと安定性を重視した3Dプリンターを提供しています。特に教育機関や初心者向けの機種が充実しており、すぐに造形を始められる点が魅力です。

特徴 向いている人
  • 簡単なセットアップと直感的操作
  • 安定した印刷品質
  • 密閉型設計(一部モデル)
  • 独自スライサーソフトの使いやすさ
  • 3D印刷の初心者・教育機関
  • 失敗の少ない印刷を求める人
  • 安全性を重視する人
  • 複雑な設定を避けたい人

④Anker

Ankerは2020年代に3Dプリンター市場に参入した新興メーカーで、高速印刷技術とスマート機能を組み合わせた製品を提供しています。

特徴 向いている人
  • 最大500mm/sの高速印刷
  • AIカメラ監視システム
  • スマートフォンとの連携
  • 洗練されたデザインと静音性
  • 生産性を重視する人
  • リモートで印刷を管理したい人
  • テクノロジー好きな人
  • オフィスや自宅での使用を考える人

⑤Elegoo

Elegooはレジン(光造形)3Dプリンターで知られるメーカーで、特に高精細なモデル造形に強みを持っています。手頃な価格で詳細な造形が可能です。

特徴 向いている人
  • 高精細レジン印刷
  • コンパクトサイズ
  • 優れたコストパフォーマンス
  • 活発なユーザーコミュニティ
  • フィギュアや小型模型制作者
  • 限られたスペースでの使用者
  • 予算を抑えつつ高品質を求める人
  • 情報交換を重視するホビイスト

3Dプリンターの選び方

3Dプリンターの選び方

さまざまな製品が展開されている3Dプリンターから自分にあうものを選ぶときは、次のポイントを意識してください。

  1. 造形方式で選ぶ
  2. 造形可能なサイズを確認する
  3. 造形素材を確認する
  4. 対応ソフトを確認する
  5. 機能性を比較する
  6. メンテナンスのしやすさを比較する
  7. 価格を比較する

それぞれを慎重に比較して、自分にあう3Dプリンターを選びましょう。

①造形方式で選ぶ

造形方式は3Dプリンターの性能を左右する重要な要素です。家庭用なら熱溶解積層方式(FDM)が扱いやすく、精密なモデルには光造形方式(SLA/DLP)が適しています。

また、趣味で使うなら汎用性の高いFDMが無難ですが、細かいフィギュア制作ならSLAの方が向いています。業務用途では目的に応じた専門的な方式を検討しましょう。

このように、製品の用途を明確にしてから方式を選んでください。

②造形可能なサイズを確認する

造形可能なサイズについて、小さな機種は場所を取らず安価ですが、大きな造形物は分割して後で組み立てる手間が発生します。また、一般的な家庭用機では20cm立方程度が多いですが、大型モデルでは30cm以上の造形も可能です。

そのため、将来的に作りたいものの最大サイズを想定して余裕を持った選択をしましょう。ほかにも建築模型や大型プロトタイプを作る予定なら、十分な造形エリアの確保も必要です。

③造形素材を確認する

使用できる素材の種類は完成品の品質や用途を決定します。素材ごとに特性が大きく異なるため、目的に合った素材に対応しているか確認が必要です。

素材 特徴 主な用途
PLA
  • 植物由来
  • 低臭
  • 扱いやすい
  • 趣味
  • 教育
  • プロトタイプ
ABS 耐熱性と耐衝撃性が高い
  • 機能部品
  • 耐久性が必要なもの
PETG
  • 耐水性
  • 柔軟性
  • 食品安全性
  • 水回り製品
  • 容器
TPU/TPE ゴム状の柔軟性
  • 靴底
  • グリップ
  • クッション
ナイロン
  • 高強度
  • 耐摩耗性
  • 機械部品
  • ギア
レジン
  • 高精細
  • 滑らかな表面
  • フィギュア
  • ジュエリー
  • 歯科模型
金属粉末
  • 高強度
  • 耐熱性
  • 機能部品
  • 最終製品

上表を参考に、素材ごとの特徴を踏まえて、最適なものを選びましょう。

④対応ソフトを確認する

3Dプリンターの使いやすさは対応ソフトウェアに大きく左右されます。種類としては、初心者向けの直感的なソフトから専門家向けの高機能ソフトまでさまざまです。

たとえば、メーカー独自のソフトは使いやすく設定済みですが、汎用ソフトは自由度が高いという特徴があります。また、クラウドベースの新しいソフトは遠隔操作も可能で便利です。

特に初心者は操作画面のわかりやすさや日本語対応の有無も比較する必要があります。

⑤機能性を比較する

便利な機能の有無で使い勝手は大きく変わります。下表では、3Dプリンターの便利な機能を取り上げています。

機能 効果 重要度
オートレベリング 造形面の自動調整で失敗を減らす 初心者に◎
フィラメントセンサー 材料切れを検知して印刷を一時停止 長時間印刷に◎
停電復旧機能 電源トラブル後に印刷再開可能 安定性重視に◎
タッチスクリーン 直感的な操作が可能 使いやすさ重視に〇
Wi-Fi接続 遠隔操作・モニタリングが可能 利便性重視に〇
カメラモニタリング 印刷状況を遠隔確認できる 管理重視に〇

さまざまな機能を比較して、必要な機能を見極めましょう。

⑥メンテナンスのしやすさを比較する

3Dプリンターは定期的なメンテナンスが必要な精密機器です。部品交換のしやすさや清掃性は長期的に使用するうえで大事になります。

特にノズル詰まりや軸のメンテナンスが簡単にできるモデルは長く使えます。消耗品の入手しやすさも重要で、汎用品が使える機種は維持費を抑えられます。

特に初心者はメンテナンス情報が豊富なメジャーブランドを選ぶと安心です。

⑦価格を比較する

価格は初期費用だけでなく、ランニングコストも含めて考える必要があります。安い機種は部品交換や材料コストが高くなる場合もあるため注意が必要です。

家庭用なら3〜10万円、中級機は10〜30万円、業務用は数十万〜数百万円が相場です。初心者は入門機から始めて、スキルアップに合わせてグレードアップするのがいいでしょう。予算と用途のバランスを考えた選択が大切です。

なお、次の記事では、3Dプリンターのさまざまな製品について価格を比較しています。ぜひ確認し、予算内で購入できそうな製品を比較してみましょう。

3Dプリンターの価格別おすすめ10選 – 3Dプリンター価格比較

3Dプリンター比較のまとめ

3Dプリンターを比較する際は用途や予算、自分の技術レベルに応じて比較しましょう。具体的には、本記事で紹介したように造形方式、サイズ、素材などの観点から比較検討することがポイントです。

初心者は使いやすさと安定性を、専門家は精度と機能性を重視するなど、優先すべきポイントは人それぞれです。自分のニーズに最適な3Dプリンターを見つけ、創造的なものづくりにつなげましょう。

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