この記事では、おすすめの3Dプリンターを価格別にご紹介します。ご予算を考えて3Dプリンターを探したい人はぜひ参考にしてみてください。
目次
FDM方式(熱溶解積層方式/FFF方式)の3Dプリンターだと大体20万円前後が相場のように感じます。
以前は100万円以上することが当たり前だった3Dプリンターも、技術の進歩とメーカーの努力によって低価格のものが増え、個人でも手軽に購入することができるようになりました。
ある程度のクオリティを求めるなら、30万円以上の3Dプリンターを検討するのが良いと思います。
3Dプリンターの選び方に迷っている・悩んでいる方は、以下の記事を参考にしてみてください。
目的別のおすすめ3Dプリンターと、3Dプリンターを選ぶ際にチェックしておくと良い5つのポイントを紹介しています!
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家庭用に3Dプリンターの購入を考えたとき、一番検討に乗るのがこの価格帯(5万〜10万円)ではないでしょうか。
手軽な価格帯なので、3Dプリンターを始めるための最初の入門機として購入される方も多いです。
造形マテリアル | PLA / 抗菌性PLA / PETG / タフPLA |
最大造形サイズ | 120×120×120 mm |
積層ピッチ | 0.1~0.4 mm |
安全で持ち運びに便利な超小型ボディの3Dプリンター。無線LAN搭載。誰もが3D印刷を利用できるように設計されているのため、入門機に最適です。… 続きを見る
ダヴィンチ nano wは、持ち運びがしやすい超小型ボディの3Dプリンターです。
初めて3Dプリンターを使う方でも安心できる操作性の良さが特徴。大人だけでなく子どもも一緒に楽しむことができます。
5万円以下で購入可能な手軽さでありながら、Wi-Fiにも対応し、離れた場所からも自由に3Dプリンターを楽しめます。
ただ、最大造形サイズが120×120×120 mmと小さめになるところには注意が必要です。
造形マテリアル | PLA / 抗菌性PLA / PETG / タフPLA |
最大造形サイズ | 150×150×150 mm |
積層ピッチ | 0.1~0.4 mm |
本体はコンパクトでも大きな印刷サイズを実現した3Dプリンター。WiFi接続対応。脱着式エクストルーダーとアルミプラットフォームを採用し、操作も簡単。… 続きを見る
ダヴィンチmini w+は、3Dプリンターの入門に最適な製品です。
WiFi接続に対応しているので、WiFiに接続可能な場所であれば家のどこからでも家庭用品や子供のおもちゃを印刷することができます。
ただ、造形エリアが囲まれていないタイプになるため、空調の影響を受けやすいところには注意が必要です。
10万〜20万円の3Dプリンターでおすすめするのは以下の2機種です。
造形マテリアル | PLA / タフPLA / PETG / Wood PLA / *メタリックPLA / *カーボンPLA (*専用ノズル要) / 抗菌性PLA / ABS |
最大造形サイズ | 175×175×175 mm |
積層ピッチ | 0.02~0.4 mm |
精巧な造形に優れたプロフェッショナルモデル。低価格ながら多機能かつハイスペックで、造形サイズも大きく、非常に高いプリント精度を誇ります。ABS材料に対応。… 続きを見る
ダヴィンチJr. Pro X+は、XYZプリンティング社の3Dプリンター「ダヴィンチJr」シリーズの最新モデルです。(※2020年9月現在)
従来のJrシリーズから様々なところが進化していて、その中でも、本体サイズはそのまま造形サイズが広くなった点、ABS樹脂が使用できる点は3Dプリンター選びのポイントになると思います。
造形精度も高く、最小積層ピッチ0.02mmでの造形を10万円以下の価格で実現できてしまうのは驚きです。
別売りの高硬度エクストルーダーに付け替えれば、カーボンPLAやメタリックPLAなどの強度がある材料を使用することもできます。
造形マテリアル | ABS、PLA |
最大造形サイズ | 14×14×13 cm |
積層ピッチ | 0.15〜0.40mm |
コンパクトサイズの3Dプリンターでありながら、同クラスの機種の中でも比類のない使いやすさと安定感を実現し、かつ高品質な出力が可能。初心者にもオススメの3Dプリンターです。… 続きを見る
UP Plus2は、見た目はとてもシンプルながら高品質の造形が可能な3Dプリンターです。
過去にはアメリカMake誌に掲載する3Dプリンターバイヤーズガイドのランキングにおいて、「消費者による使いやすさ第一位」を受賞したこともあります。
造形テーブルが囲われていないタイプのため、空調の影響を受けやすいところに気をつける必要があります。アクリル素材で作られた、別売りの「UP Plus2用ケース」を被せることで、保温環境を作ることができます。
囲いがない利点として斜めの出力がしやすく、工夫によって最大造形サイズより少し大きめの造形物をプリントすることが可能です。
価格帯が30万円代に近くなると中型のタイプが多くなります。造形できるサイズが大きめに設定され、ものづくりの幅を広げることができます。
個人やご家庭での購入はもちろん、3Dプリンターを初めて導入するという企業や学校にもニーズが多い価格帯です。
造形マテリアル | 3DカラーインクジェットPLA / PLA / 抗菌性PLA / タフPLA / PETG / *カーボンPLA / *メタリックPLA(*専用ノズル要) |
最大造形サイズ | 130×130×130 mm |
積層ピッチ | 0.1〜0.4mm |
手軽に誰でも使えるコンパクトサイズのフルカラー3Dプリンター。独自の3Dカラーインクジェットテクノロジーを使用して、高品質のフルカラー3Dプリントを実現します。… 続きを見る
ダヴィンチ Color miniは、フルカラー造形を可能にした画期的な3Dプリンターです。
フルカラー用PLAフィラメントに機械が自動でインクで色付けを行い、3Dプリントします。着色作業の手間が省けるだけでなく、複雑な模様を再現したいときに便利な一台です。
フルカラーだけでなく通常フィラメントを用いた普通の3Dプリントにも対応しています。(フルカラー3Dプリントは専用フィラメントのみ対応します。通常フィラメントには対応しないので気をつけてください。)
造形マテリアル | ABS、ABS+、PLA、etc |
最大造形サイズ | 255×205×205 mm |
積層ピッチ | 0.10〜0.40mm |
シリーズ上位機種となるUP BOX+は、UP Plus2特有の精度や使いやすさを引き継いだまま積層ピッチを0.1mmまで高め、かつ従来に比べ30%速い速度での印刷が可能。… 続きを見る
3Dプリンターの購入予算を多くとれるのであれば、UP BOX+がおすすめです。
造形できるサイズも大きく、安定した造形が可能です。先ほど紹介したUP Mini ESやUP Plus2と比べ、30%早い速度で出力ができます。
30万円以下の価格で大きめの造形ができるという特徴から、当店でも人気が高い3Dプリンターです。
もし、もっと多くの購入予算をとれるのであれば、上位機種のUP 300にグレードアップを考えてみるのも良いですね!
業務で導入を考えた際、検討に乗りやすい価格帯だと思います。家庭向けの低価格商品と比べると性能がアップし、使用できるフィラメント材料の種類も増えます。
造形マテリアル | PLA / 抗菌性PLA / ABS / タフPLA / PETG / TPE / ナイロン今後対応予定HIPS / *カーボンPLA / *メタリックPLA(*専用ノズル要) / Wood PLA |
最大造形サイズ | 300×300×300 mm |
積層ピッチ | 0.02〜0.4mm |
オフィスや工場向けに開発されたサードパーティ製フィラメント対応の大型3Dプリンター。多彩な材料で大型印刷が可能。… 続きを見る
ダヴィンチ Superは、オフィスや工場向けに開発されたサードパーティ製フィラメント対応の大型3Dプリンターです。
XYZプリンティング社製品の「ダヴィンチ」シリーズ中で最大サイズの3Dプリンターになります。別売りの高硬度エクストルーダーに付け替えれば、カーボンPLAやメタリックPLAなどの強度がある材料を使用することもできます。
造形マテリアル | PLA、ABS、HIPS、PC、TPU、TPE、PA、PETG、ASA、PP、PVA など |
最大造形サイズ | 330×240×240 mm |
積層ピッチ | 0.02〜0.65mm |
独立型デュアルエクストルーダーを搭載したシリーズ最新機種。手頃な価格で生産を向上でき、新しい製造リソースとして活躍します。… 続きを見る
業務用3Dプリンター「Raise3D」シリーズから、価格を抑えた新しいモデルとして新登場したのがRaise3D E2です。
従来モデルとは異なり、独立型デュアルエクストルーダーを搭載しています。2つのエクストルーダーを使って対象の3Dモデルと左右対称のモデルを生成する「ミラーモード」、両方のエクストルーダーで同じモデルを同時に印刷する「複製モード」が特徴です。
エクストルーダーの構造上、カーボン含有や木質のような混ぜ物があるフィラメントには対応していません。(使用したい場合は、後述のRaise3D Pro2シリーズを検討しましょう!)
以下で紹介する3Dプリンターは60万円以上の価格になりますが、同等の性能の3Dプリンターを探すとなった場合、100万円以下で購入できる機械はとても少ないため低価格3Dプリンターとしても人気の商品です。
造形マテリアル | Standard、Castable、Flexible etc |
最大造形サイズ | 145×145×185 mm |
積層ピッチ | 25〜300 μm |
前モデルのForm2から革新した光造形3Dプリンターが登場。新構造のレーザーユニット(LPU)とレジンタンクによって実現したLFS方式により、高いレベルでの再現性と安定性を実現。… 続きを見る
Form3+は、新構造のレーザーユニット(LPU)とレジンタンクによって最新技術のLFS方式を実現した、光造形の3Dプリンターです。
造形物の積層痕が目立ちにくく、表面が滑らかに仕上がるため、見た目の美しさを重視したアクセサリーやフィギュアづくりに向いています。
FDM方式(熱溶解積層方式/FFF方式)の3Dプリンターでは積層跡が荒く、表面の仕上がりにがっかりしてしまった経験がある……という方は必見です。
ただ、光造形方式の3Dプリンターで製作した造形物は余分な樹脂が付いた状態で出力されるため、不要な樹脂を洗い流し、除去する必要があることに注意しましょう。
造形マテリアル | T-PLA、T-ABS、PETG、PTG、Polyflex、カーボン、木質、etc |
最大造形サイズ | 300×300×300 mm |
積層ピッチ | 0.01〜0.65mm |
可動式デュアルヘッドを搭載。デュアルヘッドを使うことで、2色での造形や、サポート材として水に溶ける水溶性フィラメントでの造形ができます。… 続きを見る
Raise3D Pro3は、可動式デュアルヘッドを搭載した業務用3Dプリンターです。値段は高いですが、寸法精度は±0.05mm(専用PLA樹脂の場合)、専用ABS等特殊フィラメントの場合は±0.1-0.15mmの実績を持ちます。
寸法精度0.05mmは工作機械で削ったものと変わらないくらいの精度になります。(※寸法精度と積層ピッチは異なります。ここでいう寸法精度は横の精度になります。)
Raise3D E2よりも機械の剛性と安定性に優れるため、稼働時間が長引いても故障しづらい特徴があります。より業務に特化したモデルの3Dプリンターと言えます。
さらに、多種類フィラメント( ABS、PLA、PC(ポリカ)、ナイロン、カーボン(合成)、ゴムライク、PETG等)に対応します。反りも少なく安定した造形が可能です。
より大きなサイズの造形をお求めの方は、2倍の高さに対応できるRaise3D Pro3 Plusがおすすめです。
Raise3Dについてもっと詳しく知りたい方は、Raise3D特設紹介サイトをご覧ください。
この記事では、価格別でおすすめの3Dプリンターをご紹介しました。目的とご予算に合った、お気に入りの3Dプリンターを見つけるための参考になれば嬉しいです。
全く3Dプリンターを使ったことが無い方は、まずは手頃な価格の評判良い機種を買って、3Dプリンターがどういうものか使い倒してみることをおすすめします。
3Dプリンターの扱いに慣れてきたら、より良い機種へだんだんとグレードアップさせて制作に役立ててみてはいかがでしょうか。
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