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3Dプリンターにおけるレーザー方式とは?電子ビーム方式との違いや役割

【2026】3Dプリンターにおけるレーザー方式とは?電子ビーム方式との違いや役割

「金属3Dプリンターにおけるレーザー方式とは?電子ビーム方式と何が違う?」と考える方も多いでしょう。それぞれの方式で特徴が異なり、造形物の種類や大きさ、求める精度によって異なります。

本記事では、それぞれの特徴や役割を比較し、どちらの方式がどのような用途に適しているかを詳しく解説します。
レーザー方式と電子ビーム方式の違いを理解し、造形物によって適切に使用できる記事となっていますので、最後までご覧ください。

3Dプリンターにおけるレーザー方式とは

レーザー方式とは、光を増幅して放射するレーザー装置を使用した3Dプリンター技術を指します。

指向性や収束性に優れたレーザー光を用いて、金属粉末などを高精度に焼結させて造形。レーザー光は波長が一定で、光をレンズで集光することで小さなスポット径を形成し、細かく精密な造形が可能です。

ただし、レーザーは光であるため、一部の材料は光を吸収したり反射したりすることも。すべての材料に適用できるわけではない点も理解しておく必要があります。

電子ビーム方式との違い

電子ビーム方式は高融点金属の造形や高速な造形に優れており、真空中での作業により材料の純度が高く保たれます。一方、レーザー方式は高精度な造形が可能で、金属以外の材料にも対応できる点が特徴です。

そもそも、電子ビーム方式は電子の束を用いて金属粉末を溶融します。電子ビームは高真空中で操作され、電子が金属に衝突すると運動エネルギーが熱に変わり、金属が溶けて造形されます。

特徴として、高速なスキャンが可能で、高融点金属(チタンやタングステンなど)の加工に優れています。電子ビームはほぼ全てが金属粉末に吸収され、効率よく熱に変換されるため、レーザー方式よりも高速で効率的な造形が可能です。

 3Dプリンターにおけるレーザーの役割

3Dプリンターにおけるレーザーの役割

3Dプリンターにおけるレーザーの役割は、金属や樹脂などの材料を高精度に溶融・焼結させ層ごとに造形を行うことです。

レーザー光は強力な指向性と収束性を持ち、特定の範囲に集中して熱を加えることで材料を局所的に加熱します。これにより細部まで正確な造形が可能となり、特に複雑な形状や高密度が求められる製品の製造に適しています。

また、レーザーの波長やパワーの調整によって、さまざまな材料に対応できる点も特徴です。

レーザーを使用した造形方式の種類

レーザーを使用した造形方式の種類

レーザーを使用した造形方式の種類は以下4つになります。それぞれの特徴について解説します。

  • 粉末焼結積層造形
  • 光造形方式
  • DLP方式
  • レーザー彫刻

造形方式の種類①粉末焼結積層造形

粉末焼結積層造形は、レーザーを使用して金属や樹脂などの粉末材料を層ごとに焼結し、造形物を形成する造形方式です。

造形エリア全体に薄い粉末層を敷き、特定の箇所にレーザー光を照射して局所的に粉末を加熱し溶融させます。
溶融した部分は凝固し、新たな粉末層が敷かれて同様の処理を繰り返すことで複数の層が積み重なり造形ができるのです。

粉末焼結積層造形は高精度かつ複雑な形状の造形が可能で、主に金属部品の製造に用いられます。

造形方式の種類②光造形方式

光造形方式は、液体の光硬化性樹脂を用いてレーザーで硬化させ層ごとに積み上げる造形方式です。造形プロセスでは樹脂タンクに液体樹脂を満たし、レーザーがX-Y軸上を移動して樹脂の表面に照射。レーザーが当たった部分は硬化し、1層ごとに造形を行います。

光造形方式は高い精度と滑らかな表面に仕上がり、精密な部品やプロトタイプの製作に適しています。また、硬化後の二次処理やサポート材の除去が必要な場合もあります。

造形方式の種類③DLP方式

DLP方式とは、光造形方式の一種でデジタルプロジェクターを使用して液体の光硬化性樹脂を層ごとに硬化させ、造形する方式です。

DLP方式では、プロジェクターが各層の形状に合わせた光を一度に全体へ照射し、その光に反応して樹脂が硬化します。
SLA方式と異なりDLP方式は一度に層全体を硬化させるため造形スピードが速いのが特徴です。

デジタルミラー装置を使い、ミラーの角度を調整して光を投影することで非常に細かいディテールを実現。光造形方式の精度は高く、滑らかな表面仕上げが可能で主に小型で精密なパーツの造形に適しています。

造形方式の種類④レーザー彫刻

レーザー彫刻は、高出力のレーザー光を用いて素材の表面を加熱し、材料を蒸発または融解させてデザインを刻み込む技術です。この方式は、木材・アクリル・ガラス・金属など、さまざまな素材に適用でき、非常に精密な彫刻が可能です。

レーザーの強度や速度を調整することで、彫刻の深さや仕上がりを自在に変えることができます。
また、レーザー彫刻は従来の手作業による彫刻に比べて再現性が高く大量生産にも適しています。彫刻後の後処理が少なくて済むため、効率的な生産が可能です。

3Dプリンターには上記以外にも様々な造形方式があります。以下の記事では造形方式ごとの特徴について解説していますので参照ください。

【2024】3Dプリンターの種類は?造形方式ごとのメリットも紹介

レーザーを活用した3Dプリンターのメリット

レーザーを活用した3Dプリンターのメリット

レーザーを活用した3Dプリンターのメリットは以下2点です。

  • 精密かつ高い解像度の造形ができる
  • 造形速度が速い

メリット①精密かつ高い解像度の造形ができる

レーザーを活用した3Dプリンターは、精密かつ高い解像度の造形が可能であることがメリットです。
そのため、ジュエリーや精密機器の製造で使用されることが多くあります。

例えば、医療分野ではインプラントや義肢の製作において、患者の体に合ったものを作成できます。アートやジュエリー制作においても、細かい部分までデザインを表現することができクオリティの高い作品が完成できるでしょう。

メリット②造形速度が速い

レーザーを活用した3Dプリンターは、造形速度が速いという特徴があります。
特に光造形方式では材料の全体にレーザーが一度に照射されるため、一層の形成が数秒から数十秒で出来上がることも。

造形速度が速い理由として高速で動くレーザー照射ヘッドを備えており、必要な部位にすぐレーザーを照射することができるためです。プロトタイプの製作や少量生産において特に効果的であり、製品開発のスピードを大幅に向上させることができるでしょう。

レーザーを活用した3Dプリンターのデメリット

レーザーを活用した3Dプリンターのデメリット

レーザーを活用した3Dプリンターのデメリットは以下2点です。

  • 大量生産に向いていない
  • 強度が弱い

デメリット①大量生産に向いていない

レーザーを使用した3Dプリンターは造形方式ごとに造形速度が異なるものの、造形速度が遅いため大量生産には向いていません。レーザー技術は一度に一層ずつ材料を処理するため造形時間が長くなりやすく、造形物が大きくなればなるほどレーザーの焦点が狭くなります。そのため、大きな部品を一度に造形することが難しく複数のパーツを個別に製作する必要があるのです。

また、レーザーを使用した3Dプリンターは材料コストが比較的高いため、大量生産を行うとコストが膨大になることも大量生産に向いていないと言われる要因です。

デメリット②強度が弱い

レーザーを使用した3Dプリンターには、造形された部品の強度が弱いというデメリットがあります。この原因の一つは、使用される材料の性質です。

例えば、光造形方式では液体樹脂を使用しますが、樹脂は一般的に脆く衝撃や引っ張りに対する耐性が低いため、強度が不足しがちです。レーザーを利用した3Dプリンターで造形された部品は強度の面で限界があり、耐久性が求められる用途には不向きであることが多いのです。

金属3Dプリンターで造形した製品の強度を高める方法は以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

【2024】金属3Dプリンターで造形した製品の強度を高めるには?造形方式ごとの特徴も紹介

レーザー3Dプリンターが活用されている業界事例

レーザー3Dプリンターが活用されている業界事例

レーザー3Dプリンターが活用されている業界事例について以下2つの業界を説明します。

  • 医療業界
  • 製造業界

事例①医療業界

レーザー3Dプリンターは特にオーダーメイドの医療器具の製作において注目・活用されています。

医療現場では、患者ごとの体の特徴やニーズに合わせたカスタマイズが求められます。従来の製造方法では時間やコストがかかることが多いですが、レーザー3Dプリンターを用いることで高精度かつコストを抑えて制作が可能になります。

例えば、手術用の器具や義肢、リハビリ用具などを患者のデータを基に短時間で製作できます。特に、義肢は成長に合わせて何度も作り直す必要があるため、3Dプリンターによる製作はコスト削減につながります。
また、データを活用して形状や機能を柔軟に変更できるため、患者の要望に応じた最適な製品を提供することが可能になるのです。

事例②製造業界

レーザー3Dプリンターは製造業界でも活用されており、新製品の開発過程で、設計段階のアイデアを具現化するためにレーザー3Dプリンターを利用することが多くあります。

例えば、航空宇宙産業では複雑な形状を持つ部品を製作する必要があり、従来の加工方法では難しい形状でもレーザー技術を使えば精密に再現できます。また、軽量化が可能となり燃費の向上や機体性能の改善につながります。

加えて、レーザーを使用することで材料の無駄を最小限に抑えることができ、効率的な生産が実現するのです。

3Dプリンターにおけるレーザー方式についてのまとめ

本記事では、金属3Dプリンターにおけるレーザー方式を中心に電子ビーム方式の特徴や違いについて詳しく解説しました。
レーザー方式は高精度な造形が可能で幅広い材料に対応できます。一方で、電子ビーム方式は高融点金属の加工や高速な造形に優れています。

それぞれの方式の特徴を理解し、用途に応じて適切な方式を選択することが重要です。
3Dプリンターの選択肢を広げるためにも各方式の特性を把握し、製造ニーズに合った方法を検討してみてください。また、レーザー方式の3Dプリンターの購入を検討している方は3Dプリンター専門ショップ「Fabmart」での購入がおすすめです。

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