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【2025】フルカラー3Dプリンターとは?作成方法や注意点を解説!

【2025】フルカラー3Dプリンターとは?作成方法や注意点を解説!

フルカラー3Dプリンターは、今までの造形技術を超えた、カラフルで鮮やかな色を表現できる革新的なツールです。この記事では、フルカラー3Dプリンターカラーの作成方法や注意点などをまとめました。また、カラーの表現方法や造形方式についても紹介しているので、フルカラー3Dプリンターを使用する際の参考にしてください。

フルカラー3Dプリンターとは?

フルカラー3Dプリンターは、従来の3Dプリンターとは異なり、複数の色を同時に使用してリアルな色彩表現ができるプリンターです。写真のような仕上がりや、複雑なデザインをそのまま立体化することができます。

  • カラーの表現方法
  • 造形方式ごとの特徴

上記内容を詳しく見ていきましょう。

カラーの表現方法

フルカラー3Dプリンターでは、さまざまな技術を活用して色彩を表現します。以下では、主な表現方法を4つ紹介します

  1. 素材の色
  2. 染色を使った着色
  3. インクジェット
  4. テクスチャ

①素材の色

フルカラー3Dプリンターでは、素材そのものが持つ色を利用してカラー表現を行う方法があります。カラーフィラメントや着色された樹脂を使用することで、造形物に直接その色を反映させます

素材の色を使うと低コストで着色が可能です。ただし、素材の種類によって使用できる色が決まるため、表現できる色彩の幅が限られてしまいます。

②染色を使った着色

フルカラー3Dプリンターでは、3Dプリント後に造形物を染料で色付けする方法があります。特に石こうやナイロンなどの素材は染色しやすく、鮮やかな色合いが実現できます。

染色の着色は、プリント後の工程が必要となるものの、単一素材で多彩なカラー表現が可能です。ただし、造形物を均一に染めるためには技術や手間がかかります。

③インクジェット

インクジェット方式では、CMYKインクを使用して造形中に直接着色を行います。インクジェット方式を使用すると、グラデーションや複雑な模様などのカラー表現が可能になります。

下記で紹介する造形方式、マテリアルジェット方式やバインダージェット方式で使用すると、写真のようなリアルな仕上がりの実現が可能です。ただし、色の再現にはプリンターの性能や設定に依存してしまいます。

④テクスチャ

テクスチャは、3Dモデルに画像データ(PNGやJPGなど)を貼り付けてカラー情報を表現する方法です。UVマッピングを用いて造形物の表面に配置すると、複雑な模様やリアルな質感が再現できます。

特に高解像度のテクスチャ画像を使用することで、細部まで鮮明な仕上がりが可能です。ただし、データ作成時には正確なマッピングとプリンターの解像度に合わせた設定が必要になります。

造形方式ごとの特徴

フルカラー3Dプリンターにはさまざまな造形方式があり、それぞれ仕組みや特性が異なります。以下では、代表的な造形方式の特徴を詳しく解説します。

造形方式 特徴
①FFF方式(熱溶解積層法)
  • コストが低い
  • 家庭用プリンターに採用されている
②SLA方式(光造形法)
  • 高精度で滑らか
  • 液体樹液に着色
③マテリアルジェット方式
  • 表面が滑らか
  • 建築モデルに最適
④バインダージェット方式
  • 材料費が安い
  • フィギュアにおすすめ

①FFF方式(熱溶解積層法)

FFF方式は、熱可塑性樹脂をノズルで溶かし、層ごとに積み上げて造形する方法です。コストが低く、家庭用3Dプリンターにも多く採用されています。

複数のカラーフィラメントを使用することで簡単に多色造形が可能です。ただし、積層痕が目立ちやすいので、細かいディテールの再現にはおすすめできません。

②SLA方式(光造形法)

SLA方式は、液体樹脂にレーザーや紫外線を照射して硬化させながら積層する造形方法です。高精度で滑らかな表面仕上げが特徴で、細部の再現性に優れています。

液体樹脂に着色することでカラー造形も可能ですが、樹脂に直接触れるとアレルギー反応などが発生する場合があるので、取り扱いには注意しましょう。

③マテリアルジェット方式

マテリアルジェット方式は、インクジェット技術を使い、液体材料をノズルから噴射して紫外線で硬めながら造形する方法です。

高精細で滑らかな表面仕上げが可能で、複数の材料や色を同時に使用できるため、1,000万色以上のフルカラー表現が実現可能です。透明や柔らかい素材との組み合わせもできるので、デザイン試作や高品質な模型制作に適しています。

④バインダージェット方式

バインダージェット方式は、粉末素材(石こうや金属など)に接着剤を噴射して層を固着させる造形方法です。CMYKインクを使用することでフルカラー表現ができます。また、材料費が比較的に安く、大型造形にも適しています。バインダージェット方式は、建築模型やフィギュア制作に使用されていることが多いです。

フルカラー3Dプリンターデータの作成方法

フルカラー3Dプリント用データの作成方法

フルカラー3Dプリンターデータの使用方法を4段階に分けて紹介します

  1. 使用するデータ形式を選択する
  2. 3Dモデルの作成と着色
  3. テクスチャの適用
  4. 色を指定する
  • 上記内容をそれぞれ見ていきましょう。

①使用するデータ形式を選択する

フルカラー3Dプリンターで使用するデータ形式は、色情報を正確に保持できるもの選びましょう。

  • OBJ(テクスチャ付き)
  • PLY(頂点カラー対応)
  • VRML(色とテクスチャ対応)
  • 3MF(複数素材・色情報を統合可能)

上記のような形式を選ぶと色が保持できます。ただし、データの形式はプリンターや使用するソフトウェアによって異なるため、事前確認が必要です。

②3Dモデルの作成と着色

着色データを作成したら、モデリングソフトを使用して形状や色、質感を作りましょう。BlenderやFusion360などのソフトでモデリングを行い、UVマッピングを使用してテクスチャ画像を正確に配置します。作成する際は、SimplyColor3Dのようなツールを使うと、多色の着色が可能になります。

③テクスチャの適用

テクスチャの適用は、3Dモデルに画像データ(PNGやJPGなど)を貼り付けてカラー情報を反映させる工程です。UVマッピングを使用して、造形物の表面にテクスチャを正確に配置しましょう。

解像度が高いテクスチャ画像を利用することで、細部まで鮮明な仕上がりになります。また、プリンターの解像度に合わせた設定を行うと、リアルな色彩の表現が可能です。

④色を指定する

フルカラー3Dプリントでは、造形物に正確な色を指定することが重要です。RGBやCMYKのカラーコード、またはPANTONEコードを使用して色を設定します。

一部のソフトウェアでは、光沢や透明度などの質感も指定できます。また、プリンターの特性に合わせて色味を微調整することで、理想的な仕上がりになります。

フルカラー3Dプリンターの活用方法

フルカラー3Dプリンターの活用方法

フルカラー3Dプリンターは、どの造形でも作ることができるので、さまざまな分野で活用しています

  1. 試作品作成
  2. フィギュア等の制作
  3. 医療分野
  4. 建築やデザイン

上記内容をそれぞれ見ていきましょう。

①試作品作成

フルカラー3Dプリンターは、造形物を簡単に作れるので、製品開発の試作品作成に使用されることが多いです。形状だけでなく、色や質感を忠実に再現できるため、完成品に近いプロトタイプを短期間で制作できます

②フィギュア等の制作

フルカラー3Dプリンターは、人物や動物、キャラクターなどのフィギュア制作に最適です。写真や3Dスキャンデータをもとに、リアルな色合いや細かい部分を再現することができます。

特に、CMYKインクやテクスチャ技術を活用することで、複雑な模様や質感も忠実に表現可能です。オリジナルフィギュアやプロトタイプ制作にも広く使われています。

③医療分野

フルカラー3Dプリンターは、手術シミュレーション用の臓器モデルや、色分けされた解剖模型の製作などに使われています。また、フルカラー3Dプリンターは、個々の患者に合わせた人工関節や義歯などのオーダーメイド医療器具も低コストで製作可能です。

下記では歯科用の3Dプリンターについて詳しく紹介しているので、参考にしてください。

【2025】歯科用3Dプリンターとは?選び方やおすすめの機種も紹介

④建築やデザイン

フルカラー3Dプリンターは、建築模型やデザイン分野でも使用されています。建築模型では、外観の色彩や質感を忠実に再現し、窓ガラスや内部構造を透明素材で表現することも可能です。また、工業デザインでは、製品の試作品をフルカラーで作成し、色の差分などを確認するために使われています。

産業用の3Dプリンターを探している方は、産業用3Dプリンターの販売・導入支援がおすすめです。3Dプリンターの選定から導入まで徹底的に支援してくれます。また、無料相談もできるので気になる方は一度相談してみましょう。

フルカラー3Dプリンターを使用する際の注意点

フルカラー3Dプリンターを使用する際の注意点

フルカラー3Dプリンターを使用する際の注意点を3つ紹介します。

  1. データ形式と対応ソフトの確認
  2. カラー再現度の調整
  3. 造形サイズと壁厚の確認

①データ形式と対応ソフトの確認

フルカラー3Dプリンターでは、選ぶデータ形式によって色やテクスチャが正しく出力されるかどうかが決まります。例えば、OBJやVRML、3MFは色や模様の情報を含められますが、STLは単色しか対応していません。また、使用するソフトやプリンターによって対応形式が異なるため、事前に確認しないと正確に造形できない場合があります。

下記では無料で使える3Dプリンターについて紹介しているので参考にしてください。

【2025】無料で使用できる3Dプリンターのおすすめデータ作成ソフトを紹介!

②カラー再現度の調整

フルカラー3Dプリンターでは、色の再現性が仕上がりの品質に大きく影響します。CMYKやPANTONEカラー対応機種でも、プリンターの特性や設定によって発色が異なる場合があります

そのため、想定した色を正確に出力するには、試作を重ねて微調整を行うことが必要です。適切な調整を怠ると、完成品が期待通りの仕上がりにならない可能性があります。

③造形サイズと壁厚の確認

フルカラー3Dプリンターでは、造形サイズと壁厚を正しく設定しないと造形物が破損したり、プリンターで出力できない可能性があります。

造形サイズはプリンターごとに制限があり、大型造形物の場合は分割設計が必要です。また、壁厚が薄すぎると強度不足で壊れやすく、厚すぎると材料の消費が多くなり精度低下につながります。

フルカラー3Dプリンターまとめ

フルカラー3Dプリンターは、色鮮やかな造形ができる便利なツールです。フルカラー3Dプリンターは、正しいデータ作成や設定を行うことで試作品やフィギュア、建築模型など幅広い分野で活用できます。ぜひフルカラー3Dプリンターを使って、新しい可能性に挑戦してみましょう。

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