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3Dプリンター住宅の実用化はいつ?世界で作られた事例をご紹介

3Dプリンターでの家の模型の作成は実現していますが、「実際に家を作ることは可能なのか」という疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は「3Dプリンターで家を作る方法」や「世界で作られた3Dプリンターの家」を紹介していきます。

3Dプリンターで家を作ることはできる?

3Dプリンターで家を作ることはできる?

「そもそも3Dプリンターで家を作ることは可能なのか」という疑問を持っている人もいるかもしれません。
特に3Dプリンターに馴染みがなく、2Dプリンターしか扱ったことのない人は「プリンターと言えばコピー用紙に文字やイラストをプリントアウトするもの」という認識を持っている可能性もあるでしょう。
その認識から変えなければ、「3Dプリンターの家」は想像しにくいと考えられます。

そもそも3Dプリンターは何ができるのか

3Dプリンターは立体的なものを作成することができます。
例えば「フィギュア」や「自動車模型」といったものを細部まで再現できるのが、3Dプリンターのメリットです。

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他にもロボットやドローンといったものも実現が可能でしょう。
3Dプリンターが登場して間もない頃は「小さいものを作れる」くらいのものでしたが、徐々に作れるもののサイズは大きくなり、幅広い分野で活躍できるようになってきています。

3Dプリンターで家は作れるのか

3Dプリンターで作れるものが徐々に大きくなったことで、欧米を中心とした海外では「3Dプリンターの家」が既に作られています。強化繊維プラスチックとガラス繊維強化石膏を組み合わせた「補強コンクリート」を材料として仮設住宅やオフィスの建設が実現しました。

この技術が出てきたことによって、災害後に「3Dプリンターを使って仮設住宅を建てる」という行動を取るケースが増えています。

3Dプリンターを使うことで建築にかかる時間が短縮できるでしょう。
人手も少なくて済むので、人件費削減を狙いたい建築業者は積極的に3Dプリンターを使う可能性が高まります。

3Dプリンターで作られた家の価格はいくら?

3Dプリンターで作られた家の価格はいくら?

実際に3Dプリンターを使った家が建設されていることを知ったら、その家の価格が気になってくるかもしれません。
3Dプリンターを使って作ったものとは言っても、家には変わりないから何千万円といった価格設定が行われているのではないかと考えてしまう人もいるでしょう。

建築方法や建材によっては価格が高くなるケースもありますが、基本的には低価格の物件が多いです。
例えばロシアで作られた狭小住宅は115万円といった低価格で販売されています。
アメリカで作られたコンクリート製の住宅には、60平米といった広いスペースにも関わらず100万円程度の金額で販売されているケースもあります。

日本でも3Dプリンターを使った家の製作を始める動きが見られています。
例えば兵庫県にあるベンチャー企業では、3Dプリンターを使った家をロボットに作ってもらうというシステムを採用した研究が進められています。ロボットを使うことで人件費を削減でき、300万程度の価格で家を作れるという想定です。

このように日本でも海外でも人件費を削減することで家の価格を低くするという動きが進められているでしょう。

世界で作られている3Dプリンターの家3選

世界では既に「3Dプリンターの家」が実現しているという話を聞いても、具体的な例を出されていなければ想像しにくいという人もいるでしょう。

世界で作られている3Dプリンターの家を知れば、さらに「3Dプリンターの家」に興味を持てるかもしれません。

ロシアの平屋住宅

コンクリートを自動的に出力させる方法を使って建築された平屋住宅がロシアにあります。
ミキサー主体の建築方法を選択したことによって24時間で平屋住宅を完成させています。
1階建ての平屋でスペースは小さいため、複数人の居住には適していませんが、ひとり暮らしなら問題なく住めます。
この平屋住宅の価格は約115万円と低価格です。
同じような狭小住宅を探しても、ここまで安い価格のものは見つけにくいかもしれません。

アメリカのコンクリート製住宅

アメリカで作られたコンクリート製の住宅もミキサーを使った建築方法が使われています。

3Dプリンターを使うことで60平米の住宅を24時間という短時間で完成させています。
1階建てのシンプルな構造の家ですが、60平米の広さがあるので4人程度なら居住が可能でしょう。
このコンクリート製の住宅は約100万円です。
60平米という敷地面積で、この価格の家を購入できるケースは少ないでしょう。
3Dプリンターを使って人件費を削減していることで、この低価格が実現していると考えられます。

イタリアで作られた土の家

イタリアでも建築用3Dプリンターを使って作られた家があります。

その建築材料は「土」や「藁」です。
土や藁を使って緻密に積層していくことで、家を建築しています。
3Dプリンターによる造形にかかった期間は10日間で、材料費は日本円で11万6000円程度となっています。
断熱性や遮音性に優れているのが特徴の家です。
コストが低く、環境に優しい素材を使っているのも魅力的なポイントだと言えます。

日本で実用化されるのはいつ?

日本でも既に3Dプリンターを使った建築物は建てられています。
既に商用販売を行われているものもあります。
しかし、その建築物は床面積が10平方メートル程度と狭いものです。

日本の建築基準法や基礎工事の条件面を考慮した場合、10平方メートル程度の床面積でなければ実用化が難しいのが現状でしょう。形も球体であるため、「グランピング」や「趣味のためのスペース」としては活用できても「家族で生活する」というのは現実的ではありません。

日本の場合は耐震基準をクリアするために鉄筋を入れることが必須です。
このポイントをクリアできていないので、「人が居住するための3Dプリンターの家」は実用化されていません。
この耐震基準をクリアするには、少なくとも数年の研究期間が必要だと考えられます。

仮に3年から5年程度で耐震基準をクリアする家が出てきたとしても、そこから多くの人に受け入れてもらうまでには時間が必要になるでしょう。
そのことを考えれば、様々なシーンで3Dプリンターの家が実用化されるのは10年以上先になる可能性もあります。

3Dプリンター住宅の実用化はいつ? まとめ

海外では3Dプリンターの家は実用化されていますが、日本国内では耐震基準の問題で実用化しにくいのが現状です。
すぐに3Dプリンターの家が実用化されるという可能性は低いですが耐震基準をクリアするか、法整備が進められたときには一気に実用化に向けた動きが加速すると考えられます。

3Dプリンターの家は低価格なものが多いので、将来的には気軽に家を買える環境になっているかもしれません。

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