MMDと3Dプリンターを組み合わせることで、デジタルモデルを実際の立体物として形にできます。
本記事では、MMDの基礎知識から3Dプリントの準備方法、実際のプリント工程、そして仕上げ作業までをわかりやすく解説します。手順やポイントを押さえ、オリジナルモデルを作る楽しさを体験してみましょう。
MMDと3Dプリンターの基礎知識

デジタル表現の世界では、MMDと3Dプリンターが注目を集めています。MMDはアニメーションやモデル作成を可能にし、3Dプリンターはそのモデルを物理的な形に変える力を持っているからです。
この章では、MMDと3Dプリンターの基本的な仕組みや特徴を見ていきましょう。
MMDとは何か?
MMD(MikuMikuDance)は、キャラクターを使ったアニメーションや3Dモデルの制作が可能な無料ソフトウェアです。
もともとは初音ミクを用いたダンスアニメーションを作る目的で開発されましたが、現在では幅広いキャラクターや用途で利用されています。ユーザーコミュニティが非常に活発で、独自のモデルやモーションを共有することで、創作の幅が広がっています。
特に注目すべきは、初心者でも操作しやすいインターフェースと、カスタマイズ可能な機能。この機能により、プロ仕様の映像やアニメーションの制作が手軽に行える点が多くの支持を集めています。
現在では、映像作品だけでなく、3Dプリンターと連携して実物を作成する用途にも利用されています。
MMDの特徴
MMDには初心者にも扱いやすい設計と、拡張性の高さがあります。無料で使えるため、初めての方にもおすすめのソフトです。
以下の表で、主な特徴を確認しましょう。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 無料で利用可能 | 誰でも気軽に利用できるフリーソフトウェアである点が大きな魅力 |
| 豊富なモデル | 初音ミクだけでなく、ユーザーが制作したさまざまなキャラクターモデルが共有 |
| カスタマイズ性 | モーションや表情、衣装などを自由に変更でき、自分好みのモデルを制作可能 |
| コミュニティ | 活発なコミュニティが存在し、学習用のガイドや追加素材が充実 |
MMDは、デジタル表現の初心者からプロまで幅広く活用されています。特に3Dプリンターとの連携で、デジタルデータを物理的な形状に変える可能性を広げているのです。
MMDでできること
MMDは3Dアニメーション制作だけでなく、多彩な用途に対応しています。
以下に、活用例をまとめました。
- キャラクターモデルを使ったアニメーション制作
- モーションデータを活用したダンス映像の作成
- オリジナルキャラクターの3Dモデル制作
- 3Dプリンター用データのベースモデル作成
上記のように、MMDは単なるソフトウェアに留まらず、創作活動全般を支えるツールとして活用されているのです。
3Dプリンターの基本概要と機能
3Dプリンターは、デジタルデータをもとに樹脂や金属などの材料を積層して立体物を作る装置です。
製造業やデザイン分野ではもちろん、個人でも手軽にオリジナル製品を作れる点が魅力。特にMMDで作成したモデルを実体化する際には欠かせないツールとなっています。
以下の表に、3Dプリンターの基本機能をまとめました。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 積層方式 | FDM(熱溶解積層法)やSLA(光造形法)など、材料や用途に応じた方式を選択可能 |
| 対応材料 | 樹脂、金属、木材、さらには食品用素材など、さまざまな素材が利用可能 |
| データ形式 | STLやOBJ形式など、3Dモデリングソフトで作成したデータを使用してプリント |
| カスタマイズ性 | 細かい設定が可能で、精密な造形から大規模な造形まで柔軟に対応 |
3Dプリンターを使うことで、MMDで作成したデジタルモデルを実際に形にして楽しむことが可能です。
このように、MMDと3Dプリンターは相性が良く、創作の幅をさらに広げるツールとして注目されています。
3Dプリンターについて、どのモデルを購入しようか迷っている方は、下記をご覧ください。
MMDモデルの3Dプリント準備
MMDモデルを3Dプリンターで出力するには、いくつかの重要な準備工程があります。適切なモデルを選び、著作権に配慮することはもちろん、3Dプリント用データに変換するための技術的なステップも必要です。
この章では、MMDモデルを3Dプリントに最適化するための基礎を解説します。
MMDモデルの選択と著作権への配慮
MDモデルを選択する際には、用途やデザインの好みに合ったものを選ぶことが重要です。
しかし、それ以上に重要なのは、著作権や使用規約への適切な配慮です。MMDモデルの多くはコミュニティメンバーが制作し公開していますが、商用利用や改変について制限がある場合があります。
まず、使用したいモデルの配布元や規約を確認し、3Dプリントが許可されているかを明確にする必要があります。
以下に、著作権に配慮する際のポイントをまとめました。
- モデルの配布元を確認する
- 使用規約に3Dプリントの可否が明記されているか確認する
- 必要であればモデル制作者に直接連絡し、許可を得る
上記のポイントを徹底することで、MMDモデルを安心して使用し、3Dプリントを進めることができます。
3Dプリント用データの変換方法
MMDモデルを3Dプリント用データに変換するには、3Dプリンターが対応する形式に適切に変換する必要があります。この作業では、モデルの形状を維持しながらも3Dプリントに適した形式と仕様に変更することが重要です。
以下に、変換手順をまとめました。
- モデルを確認して不要なパーツを削除し、必要なポーズを設定
- PMDやPMX形式のモデルをBlenderなどの3Dモデリングソフトにインポート
- ポリゴン数の削減や薄すぎるパーツの補強、形状を閉じるなどの調整を行う
- 修正したモデルをSTL形式にエクスポートして3Dプリンターで利用可能にする
- STLデータをプリントソフトに取り込み、サポート材の設定や最適な配置を確認
データ変換後には、プリントシミュレーションを行い、形状や精度に問題がないかをしっかり確認することが重要です。
MMDモデルの3Dプリント工程

MMDモデルを3Dプリントで形にするには、適切な工程を踏むことが重要です。このプロセスには、必要なソフトウェアとツールの準備、データ形式の変換、プリント設定の最適化が含まれます。
この章では、それぞれの工程について見ていきましょう。
必要なソフトウェアとツールの紹介
3Dプリントを成功させるためには、適切なソフトウェアとツールを使用することが欠かせません。なぜなら、MMDモデルの編集やデータ形式の変換、そしてプリント前の設定調整に使用されるからです。
以下の表に、代表的なソフトウェアとツールをまとめました。
| ツール/ソフトウェア | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| Blender | モデリング、修正、データ変換 | 無料で利用可能 多機能でカスタマイズ性が高い |
| Metasequoia | モデリング、データ編集 | シンプルな操作性で初心者におすすめ |
| Cura | プリント設定、スライス処理 | 3Dプリンター用のデータを作成する無料ソフト |
| プリントシミュレーション | プリント前のシミュレーション確認 | プリント中の問題を事前に発見するのに役立つ |
| 3Dプリンター本体 | データを実際に出力 | 対応する形式や材料を事前に確認する必要 |
ツールを組み合わせて使用することで、データ変換から最終的なプリントまでスムーズに進めることができます。
特にBlenderやCuraは、多くの3Dプリンターで標準的に利用されているため、初心者から上級者まで幅広くおすすめです。
Blenderについて詳細を知りたい方は、下記をご覧ください。
STL形式への変換と編集の流れ
MMDモデルを3Dプリント用に加工する際には、STL形式への変換とモデルの調整が必要です。3Dプリンターが正確に動作し、モデルの意図した形状が出力されます。
以下に、編集の流れをまとめました。
- MMDモデルの形状やサイズを確認し、不要な部分を削除
- PMDやPMX形式をSTL形式に変換可能なソフトウェアに取り込む
- ポリゴン数の削減や形状の修正、薄すぎる部分の補強を行う
- 編集が完了したモデルをSTL形式でエクスポートする
- STLデータをチェックし、欠損やエラーがないかを確認する
特に薄い部分や複雑な形状については、適切な補強や修正が必要です。
プリント用設定の最適化
3Dプリンターでの出力を成功させるには、モデルごとに適した設定を施すことが重要です。最適化は、スライスソフトウェアで行われ、材料の種類や造形精度に応じた細かな調整が可能です。
以下の表に、主な設定項目をまとめました。
| 設定項目 | 内容 |
|---|---|
| レイヤーの高さ | 造形の精度とスピードを調整 低い値ほど精細だがプリント時間が長くなる |
| サポート材の設定 | 突き出した部分を支えるための材を設定 後の除去を考慮して配置を工夫 |
| インフィル(内部構造) | モデル内部の密度を設定 軽量化したい場合は低密度、高強度が必要な場合は高密度にする |
| 温度設定 | 使用する材料に合わせてノズル温度やベッド温度を調整 |
| プリントスピード | プリント精度や安定性に影響するため、モデルに応じて最適な速度を設定 |
プリント中にエラーが発生しないように、シミュレーションを活用しながら慎重に調整を進めましょう。
プリント後の仕上げ作業

3Dプリントが完了した後、モデルを完成形に仕上げるための作業が必要です。この工程では、不要なサポート材の除去や表面の滑らかさを整える作業、さらには塗装やディテールの追加を行います。
仕上げ作業を丁寧に行うことで、完成度が高く、魅力的なMMDモデルを作り上げることができます。
サポート材の除去と表面仕上げ
3Dプリントでは、モデルの構造を支えるためにサポート材が使用されます。このサポート材を除去し、モデルの表面を滑らかに仕上げる作業が最初のステップです。
以下に、手順をまとめました。
- ニッパーやペンチを使ってサポート材を丁寧に取り除く
- 紙やすりやダイヤモンドファイルで表面の大きな段差や粗い部分を整える
- 細かい目のやすりでさらに滑らかにし、モデル全体を均一な質感に仕上げる
- 作業中に発生した粉やゴミをブラシやエアダスターで取り除く
作業を行う際、モデルを破損しないよう慎重に進めることが重要です。特に薄いパーツや細かいディテール部分は、工具を使いすぎると欠けたり壊れたりする可能性があるため、十分に注意してください。
研磨後はモデルの表面が滑らかで整っているかを確認し、必要に応じて再度仕上げを行います。
塗装とディテールの追加でモデルを完成させる
仕上げ作業の最終ステップとして、モデルに色を塗り、必要に応じてディテールを追加します。この工程は、モデルにリアリティや個性を与える重要な作業です。
以下に、塗装やディテール追加の手順をまとめました。
- 塗料の密着を良くするため、プライマーを薄く均一に塗布
- スプレーや筆を使い、モデル全体に基本色を塗る
- 小さいパーツや模様を筆で塗り分け、陰影や立体感を出す
- 塗装を保護するため、クリアコートで光沢やマット仕上げを施す
塗装作業を行う際は、モデルを清潔に保つことが重要です。作業環境もホコリが少なく、塗料が均一に乗るような場所を選びましょう。ディテールを追加する際には、細かい部分用の筆や精密塗装ツールを使用すると仕上がりが格段に向上します。
最終的に、塗装が乾燥し、表面が整った状態になったらモデルの完成です。仕上げ作業によって、MMDモデルはより魅力的でリアルな作品として仕上がります。
3DプリンターでMMDモデルを形に!
MMDと3Dプリンターを活用することで、デジタルの中でしか存在しなかったモデルが、現実の立体物として手に取れる形になります。
この記事で紹介した準備、プリント、仕上げの各工程をしっかり押さえることで、オリジナルモデルを高品質に仕上げることが可能です。サポート材の除去や塗装、ディテールの追加といった作業を丁寧に行うことで、デジタルデータが見事なアート作品へと生まれ変わります。
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