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工作機械の種類と特徴を詳しく解説!

工作機械の種類と特徴を詳しく解説!様々な加工も紹介

製造業が盛んな日本では様々な工作機械を使われていますが、一見同じように見えて機械ごとに役割が異なるので注意が必要です。
今回は、製造業で使用されている主な工作機械の特徴や加工方法について解説していきます。

工作機械の概要

工作機械とは文字通り、物を作る目的で使用される機械のことです。
製造業にとってなくてはならない存在であることから、物を生み出す母という意味でマザーマシーンと呼ばれるケースも少なくありません。
材料を削る、穴を開けるといった加工を繰り返して完成に近づけていくのが基本的な流れです。

工作機械は大きく汎用とNCの2つに分類される

工作機械は大きく汎用とNCの2つに分類されます。
汎用は状況に応じて人間が手動で作業を行う必要がある一方、NCは数値制御によってフルオートメーションで加工ができるのが特徴です。
機械に一任できるNCは作業効率の向上が期待できて同じ品質の物を大量生産できるというメリットがあります。
汎用は人の手が加わることで微調整など細かい作業を行えるのが強みです。柔らかく変形しやすい金属は時間を掛けて少しずつ加工をしなくてはいけないため、汎用の方が適しています。
扱う素材や作る製品によって汎用とNCを使い分けるのが一般的です。

製造業で使われる機械の種類と特徴

製造業で使われる機械の種類と特徴

日本の製造業では数多くの工作機械が使われていて、それぞれ特徴や用途が異なります。

旋盤

数ある工作機械の中でも、比較的多くの工場で導入されているのが旋盤です。旋盤とはバイトと呼ばれる切削工具を使って作業を行う機械のことを言います。

チャックと呼ばれる回転土台に材料を取り付けて切削しながら加工していくのが基本です。
外径や内径、面取りなど同じ切削でも目的に応じて作業内容を変えなくてはいけません。回転させながら削る機械の特性上、円形の材料の加工に適しています。

ボール盤

ボール盤はドリルを回転させながら材料に穴を開けることができる機械です。
幅広い物質に対応していますが、中でも金属を始めとした人間の手では容易に形を変えられない固い物に高い性能を発揮します。短時間で作業を完了できるのもボール盤ならでは強みです。

材料を予めテーブルに固定させた状態で作業を行うため、経験の浅い人でもズレが生じることなくまっすぐな穴を開けられます。

フライス盤

フライス盤は文字通りフライスと呼ばれる工具を使って作業をする工作機械です。
回転する刃で金属を削っていくフライス加工は平面や曲面、溝堀りといったように様々な切削ができるため、万能機械と呼ばれることもあります。

主軸の向きやテーブルの移動が自由に行えるのも特徴の一つで縦型、横型と柔軟に変えられるのも魅力です。溝入れが容易にできることから、主に歯車や金型を作る目的で使用されます。

研削盤

研削盤は高速で回転している砥石に押し付ける形で材料を削るのが特徴です。円筒や芯なしと呼ばれるセンタレスなど複数の研削作業に対応できる上に、精度の高さで仕上げ面を美しくできるという特性も持ち合わせています。

大型の機械研削盤、小型の自由研削盤の2種類に分かれていて、どちらも焼入れで通常よりも硬度が増した金属でも加工可能です。

放電加工機

放電加工機は電気のエネルギーを利用して加工を行います。一般的な工作機械が材料を加工して作り上げるのに対して、放電加工機は不要な部分を取り除くのが主な目的です。

大きく形彫り、ワイヤの2つに分類されますが、どちらも対象は導電性を持った素材に限定されるという共通点があります。硬度が高い、強い粘りを持っているといった難削材に分類される物でも問題なく加工できるのが魅力です。

ブローチ盤

ブローチ盤は、複数の切れ刃で段階を踏んで寸法を大きくしながら切削する工具を使って作業を行います。
ボール盤やフライス盤が行える作業が1つに限定されているのに対して、ブローチ盤は一連の工程で複数の作業ができるのが特徴です。

少ない人数で幅広い作業ができることから、人手不足の問題解消やコストの削減といったメリットも得られます。作業時間の短さや再現性の高さもポイントの一つです。

マシニングセンタ

マシニングセンタは、フライス盤を使った加工に加えて中ぐり、穴開け作業も行うことができます。
事前に入力されたプログラムに従って機械が自動的に工具の交換を行ってくれるので効率良く作業を進められるのが強みです。
プログラム内容で品質やコストが変わるため、十分に検討した上で設計を行う必要があります。

工作機械を使った主な加工方法

工作機械を使った主な加工方法

工作機械は使いこなすことで様々な加工を施すことができます。

切削加工

いくつかある工作機械の加工方法の中でも、代表的な物として挙げられるのが切削です。名前の通り、専用の刃物を使って必要のない部分を削り取りながら形を作り上げていく作業になります。
旋盤の旋削やフライス盤でのフライス加工はもちろんのこと、ボール盤による穴開けも切削作業の一つです。

作業の特性上、切削には短時間でコストも抑えられるというメリットがあります。
削りながら完成させていくので、自由な形状に仕上げられる上に高品質の物を作れる点も強みです。
ただし、作業では多くの刃物を使い分ける必要があるため、高度な知識と経験が求められます。

研削加工

研削加工は砥石、砥粒を使って材料の表面部分を無くしていく加工方法です。研削盤を使った作業だけでなく、ラップやバレルを使って仕上げる研磨も研削加工に含まれます。
砥石の表面から無数に突き出ている砥粒で削っていくので、切れ味が損なわれることなく常に同じパフォーマンスを発揮できるのが強みです。

ステンレスのように硬度が高く加工が難しいとされる材質の物でも問題なく作業ができます。表面を滑らかにできるのも研削加工の魅力です。
一方で作業時間が長くなる、加工時に研磨による発熱が起こりやすいというデメリットがあります。研磨による温度は1000℃近くまで上昇するので細心の注意を払って作業をしなくてはいけません。

特殊加工

工作機械による加工方法の中には、刃物を使わない物もいくつかあります。電気のエネルギーを使った放電、超音波などの特殊加工は刃物では難しいとされる作業を行るのが魅力です。
放電加工はアークで溶解させながら掘り進めていくため、素材への接触を無くして負担を軽減できるというメリットがあります。

バリなどの異物が発生する心配がないのも特徴の一つです。超音波加工は熱で変形する特性を持っている金属であれば硬度の影響は受けないという利点があります。
プラスチックや金属はもちろんのこと、布などの柔らかい素材でも加工が可能です。
作業を行う人間の技量に関係なく高いクオリティで作れる反面、1回の作業で削れる部分が限定されているため大量生産が困難とされています。

機械の特徴と目的に一致した物を選ぶ

製品の製造目的で使用する工作機械は加工できる素材はもちろんのこと、得意としている作業内容もそれぞれ異なります。
工作機械を導入する時は、それぞれの特徴を理解した上で目的に合った物を選ばなくてはいけません。

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