せっかく3Dプリンターを持っていても、次に何を作ろうか、何を作るべきかといったように、迷う人もいるでしょう。どうせ作るなら飾るだけの作品よりも、日常生活で使える便利グッズを作ってみてはいかがでしょうか。
3Dプリンターでは、スマホスタンドやケーブルクリップ・収納用品など、身近な不便を解消する小物を製作できます。市販品ではサイズが合わない場所や、特定の機器に合わせて形状を調整できるのも魅力です。
本記事では、デスク周りや日用品・収納・工具といった分野から、3Dプリンターで作れる便利グッズを紹介します。3Dデータの探し方や製作時の注意点なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
3Dプリンターで作れる便利グッズ12選
3Dプリンターでは、デスク周りの小物から日用品・収納用品、工具・補修用のパーツまで、日常生活で役立つさまざまな便利グッズを作れます。ここでは、3Dプリンターで製作できる12種類の便利グッズをジャンル別に紹介します。
| ジャンル | 便利グッズ | 主な用途 | 製作時のポイント |
|---|---|---|---|
| デスク周り | スマホスタンド | 動画視聴・ビデオ通話・画面確認 | スマホの厚み・設置角度・安定性 |
| ケーブルクリップ | 充電ケーブル・配線の整理 | ケーブルの太さ・固定方法 | |
| ペン立て | ペン・ハサミ・定規などの収納 | 収納する文具の本数・サイズ | |
| SDカードケース | SDカード・microSDカードの整理 | カードの寸法・収納枚数・携帯性 | |
| 日用品・収納 | 袋止めクリップ | 開封した食品袋などの口を留める | 袋の幅・厚み・クリップの挟む力 |
| 引き出しの仕切り | 文具・小物などの整理 | 引き出しの内寸・収納物のサイズ | |
| アクセサリースタンド | ネックレス・ピアス・指輪などの収納 | フックの間隔・収納量・安定性 | |
| 壁掛けフック | 鍵・ケーブル・軽い小物の収納 | フックの形状・固定方法・強度 | |
| 工具・補修 | 工具用ビットホルダー | ドライバービットの整理・収納 | ビットの軸径・穴の数・間隔 |
| サンドペーパーホルダー | 紙やすりを使った研磨作業 | 紙やすりの幅・固定方法・握りやすさ | |
| スプレー缶用ノズルホルダー | 延長ノズルの収納・紛失防止 | 缶の直径・ノズルの太さ・取り付け位置 | |
| キーボードの交換用脚パーツ | 破損したキーボードの脚の交換 | 対象機種・取り付け寸法・安定性 |
以下、ジャンル別におすすめの便利グッズについて、詳しく紹介していきます。
3Dプリンターで作れる便利グッズ【デスク周り編】

まず、デスク周りでは、3Dプリンターで設置場所や機器の寸法に合った小物を作れます。以下のように、机上の限られたスペースを活用した便利グッズがおすすめです。3Dプリンターでの製作に向けて、それぞれの便利グッズについて特徴や作り方のポイントをみていきましょう。
スマホスタンド
スマホスタンドは、動画視聴やビデオ通話、パソコン作業中の通知確認などに使える便利グッズです。
3Dプリンターなら、机の奥行きや好みの画面角度に合わせた形状を考えられます。さらに、充電ケーブルを通せる形状にしておけば、ちょっとした作業をするときにもスマートフォンを充電できる便利グッズになるでしょう。
ただし、3Dプリンターで作るスマホスタンドは、スマートフォンの厚みやケースの有無などで収まり方が変わります。底面の広さと重心にも気を配り、置いたときに倒れにくい便利グッズになっているか確認しましょう。
ケーブルクリップ
デスクから垂れ下がる充電ケーブルや、家具の裏側で絡まる配線を整理する便利グッズとして、ケーブルクリップが役立ちます。
3Dプリンターでは、ケーブルの太さや取り付ける棚板の厚さに合わせたクリップを作れます。固定方式は挟むタイプ・ネジ留め・両面テープなどがあります。また、頻繁に抜き差しする充電ケーブルなら、簡単に取り外せる形状にしておくと、使い勝手のよい便利グッズになるでしょう。
なお、3Dプリンター用のモデル共有サイトなどでは、ケーブルクリップをはじめとする便利グッズの3Dデータが公開されている場合もあります。ダウンロードしたデータを使いながら、3Dプリンターで製作する場合は、ケーブルの直径・固定方法・設置面の形状などが合っているかを確認しましょう。
ペン立て
ペン立ては、文具をまとめて机の上を整理できる便利グッズです。3Dプリンターなら、使用する文具の種類や本数、設置場所に合わせて形状を調整できます。
例えば、3Dプリンターで作るペン立ては、筆記具だけを立てたいなら細長い形に、ハサミや定規も収納したいなら仕切り付きにするなど、使い方に応じて設計を変えられます。机の空きスペースに合わせて大きさを調整できるため、市販のペン立てでは収まりにくい場所にも設置しやすいでしょう。
一方で、3Dプリンターでペン立てを作る際は、底面が小さすぎると倒れやすいため、収納する文具の本数や重さを考慮することが大事です。よく使う文具などを、取り出しやすい位置に置ける便利グッズとして作ってみましょう。
SDカードケース
写真や動画の撮影などで、日常的にSDカードを複数枚使用するような人には、SDカードケースもおすすめの便利グッズの一つです。3Dプリンターなら、収納したいカードの種類や枚数に合わせたケースを作れます。
SDカードとmicroSDカードでは寸法が異なるため、それぞれの形状に合った収納部分を設けましょう。また、3Dプリンターでケースを製作する際には、机の上で使うなら取り出しやすさを、持ち運ぶなら厚さやふたの閉まりやすさを考慮する必要があります。
ただし、3Dプリンターで作ったSDカードケースは、耐衝撃性や防水性が保証されているわけではありません。念のため、大切なデータのバックアップは取るようにしましょう。
なお、スマホスタンドやケーブルクリップなどの便利グッズを見て、「自分の机や持ち物に合うものを作りたい」と感じた方もいるのではないでしょうか。3Dプリンターで想定した通りの形状を作るために、3DCADの操作を覚えておくと、自分に合った便利グッズを設計しやすくなります。
GETT Proskillの「Autodesk Fusionセミナー」では、基本操作から3Dモデリング・図面作成・データの読み込みや書き出しまで、必要な知識を体系的に学べます。既存の3Dデータを使うだけでなく、3Dプリンターでオリジナルの便利グッズ作りに挑戦したい方におすすめです。
3Dプリンターで作れる便利グッズ【日用品・収納編】

3Dプリンターでは、以下のような日常生活で使える便利グッズの製作もおすすめです。3Dプリンターで便利グッズを自作すれば、収納するものや設置場所に合わせてサイズ・形状を調整できるため、市販品では収まりにくい場所にも対応できます。
袋止めクリップ
開封したお菓子や乾物などの袋を閉じる袋止めクリップも、3Dプリンターで作れる身近な便利グッズです。袋の口を折り曲げて挟むタイプなどは、保管中に袋が開くのを防ぐのに役立ちます。
また、3Dプリンターなら、袋の幅や厚みに合わせて、クリップの長さや開き幅なども調整できます。挟む力が強すぎると袋を傷めたり、クリップが破損したりする可能性もあるため、使いやすい便利グッズに仕上げるためにも、事前に実際の袋で使い心地を確かめてから製作するのがおすすめです。
引き出しの仕切り
文具や小物が引き出しの中で混ざってしまう場合は、3Dプリンターで整理用の仕切りを作ってみましょう。収納物ごとに置き場所を分けられる便利グッズなので、必要なものを探す手間も減らせます。
市販の収納トレーでは隙間ができがちな引き出しも、内寸に合わせて仕切りの幅や高さを調整できるのが、3Dプリンターによる自作のメリットです。ペン・消しゴム・USBメモリなどの大きさに合わせて、任意に収納スペースを作れます。
3Dプリンターで仕切りを製作する際には、引き出しの幅・奥行き・高さをきちんと測って、内側の段差や角の丸みにも注意しましょう。引き出しの開閉や収納物の出し入れを妨げないか確認することで、使い勝手のよい便利グッズに仕上がります。
アクセサリースタンド
ネックレスやピアス、指輪などを整理するアクセサリースタンドも、3Dプリンターで作れる便利グッズです。アクセサリーを種類ごとに分けて収納できるため、使いたいものを探しやすくなります。
例えば、ネックレスならチェーンを掛ける部分の高さ、ピアスなら穴の数や間隔など、手持ちのアクセサリーに合わせて設計するとよいでしょう。また、3Dプリンターなら設置する場所に応じて、台座の大きさや形状を調整できるのもメリットです。
使いやすい便利グッズに仕上げるには、収納するアクセサリーの数や重さを考慮し、取り出しやすさと安定性を両立させることが大事です。
壁掛けフック
鍵や簡単な掃除用品・ケーブルなどを掛ける壁掛けフックも、3Dプリンターで作れる便利グッズの一つです。玄関やデスク周りの空いた壁面を使って、よく使う物やちょっとした小物の置き場所を確保できます。
さらに3Dプリンターなら、掛けるものの大きさに合わせてフックの長さ・幅・先端の形状を調整でき、設置場所に合った便利グッズを作れます。ただし、3Dプリンターで作ったフックの強度は、素材や造形・取り付け方によって変わるため、設置面を含めて安定して固定できるか確認しましょう。
3Dプリンターで作れる便利グッズ【工具・補修編】

3Dプリンターでは、以下のような工具を整理するためのホルダーや、壊れた小部品の交換パーツなどの便利グッズの製作もおすすめです。工具の収納から身近なものの補修まで、3Dプリンターで用途に合った便利グッズを製作できます。
工具用ビットホルダー
ドライバーの先端に取り付けるビットを整理するなら、工具用ビットホルダーが便利グッズとしておすすめです。ビットを種類やサイズごとに分けて収納できるため、作業中に必要なものを取り出しやすくなります。
3Dプリンターなら、手持ちのビットの本数や収納場所に合わせて、差し込む穴の数・間隔・並び方の調整も可能です。引き出しの中に置く場合は高さを抑えるなど、設置場所に合わせて設計してみましょう。
また、モジュール式の収納方式を利用すれば、3Dプリンターで作った収納パーツを組み合わせて配置できます。製作の際には、ビットの軸径と穴の寸法を確認して、無理なく抜き差しできるかチェックしましょう。
サンドペーパーホルダー
サンドペーパーホルダーは、紙やすりを固定して研磨作業をしやすくする便利グッズです。3Dプリンターで製作した造形物の表面を整えたり、細かな部分を磨いたりする際に役立ちます。
3Dプリンターなら、研磨する場所に合わせて持ち手の長さや形状を調整し、使いやすい便利グッズに仕上げられます。細い棒状のホルダーなどに、カットした紙やすりを貼り付ける仕組みにすれば、指では届きにくい部分も磨きやすくなるでしょう。長時間の作業でも握りやすい形状にすることで、研磨作業の負担も軽減できます。
スプレー缶用ノズルホルダー
スプレー缶に付属する細い延長ノズルは、取り外して保管すると紛失しやすい小物です。そこで便利グッズとしておすすめなのが、延長ノズルを缶の近くに収納できるノズルホルダーです。
3Dプリンターならば、スプレー缶の直径や延長ノズルの太さに合わせて、専用のホルダーを製作できます。缶に取り付けられる形状にしておけば、使いたいときに延長ノズルをすぐ取り出せる便利グッズになります。
3Dプリンターでノズルホルダーを製作する場合は、延長ノズルが簡単に外れないか、反対に取り出しにくくないかを確認しましょう。また、スプレー缶の噴射口や操作部分をふさがないように、取り付け位置にも注意が必要です。
キーボードの交換用脚パーツ
キーボードの角度を調整する脚が壊れた場合は、3Dプリンターで交換用の脚パーツを製作できないか検討してみましょう。小さな部品だけが破損している場合、キーボード本体を使い続けるための便利グッズとして製作できる可能性があります。
3Dプリンターで交換用パーツを作る場合は、キーボードの機種に合わせて取り付け部分の幅・厚み・形状などを確認しましょう。公開されている3Dデータを利用する場合も、対象機種に対応しているか、事前にチェックする必要があります。
ただし、3Dプリンターで造形した部品の強度や耐久性は保証されないため、できるだけ無理な力をかけないように使用することが大事です。
3Dプリンターで作る便利グッズの選び方
3Dプリンターで便利グッズを作る場合、何となく製作するのではなく、実際に使う場所や目的をきちんと決めてから製作に入ることが重要です。
また、製作にかかる手間や市販の便利グッズとの違いも考慮すると、自作するメリットを判断しやすくなるでしょう。3Dプリンターで製作する便利グッズを選ぶ際のポイントを解説します。
- 使う場所や目的に合ったものを選ぶ
- 作る手間と自作するメリットを考える
1.使う場所や目的に合ったものを選ぶ
3Dプリンターで作る便利グッズは、実際に使う場所や目的を具体的に考えて選びましょう。見た目が気に入っても、設置スペースに収まらなかったり、使いにくかったりすると、活用する機会が減ってしまいます。
例えば、3Dプリンターで作るスマホスタンドなら机の空きスペースと画面の見やすさ、工具用ビットホルダーならビットの本数と収納場所などの確認が必要です。SDカードケースのように持ち運ぶ便利グッズでは、厚みやふたの開閉のしやすさも考慮しましょう。製作する前に必要な寸法を測り、日常的に無理なく使える形状を選ぶことが大切です。
2.作る手間と自作するメリットを考える
3Dプリンターによる便利グッズの製作は、所要時間や材料費に加えて、寸法の測定・調整に必要な手間も考慮しなければいけません。市販の便利グッズで十分に目的を満たせる場合は、必ずしも製作する必要はなく、購入した方がよいケースもあります。
一方、引き出しの内寸にぴったり合う仕切りや、特定の棚板に取り付けるケーブルクリップなどは、自作するメリットが大きい小物といえるでしょう。既製品にはないサイズや形状に調整できる点が、3Dプリンターで便利グッズを製作する利点です。まずは自分の生活で実際に必要な便利グッズを選んで、製作する手間に見合うかを考えてみましょう。
3Dプリンターで作れる便利グッズをさらに探したい方は、以下の記事も参考にしてください。
便利グッズの3Dデータを入手する方法

3Dプリンターで作る便利グッズの3Dデータは、MakerWorld・Printables・Thingiverseなどのモデル共有サイトで探せるので、探してみるとよいでしょう。スマホスタンドや収納用品などを検索し、公開データをダウンロードできます。
目的に合う便利グッズが見つかったら、作品の写真・説明を確認し、STL・3MFなどのデータを対応する3Dプリンター用のスライサーに読み込んで造形の準備を進めましょう。ただし、公開データがそのまま自分の機器や設置場所に合うとは限りません。寸法・推奨素材・ファイル形式を確認して使いましょう。
3Dプリンターで作る便利グッズのデータを探すなら、無料ダウンロードサイトを紹介している以下の記事も参考にしてください。
無料データをアレンジ・制作するならAutodesk Fusionセミナー

3Dプリンターで作る便利グッズの無料データを探しても、希望する形状やサイズのものが見つかるとは限りません。そのような場合は、3DCADソフトの「Autodesk Fusion」を使って、3Dモデルを編集・作成する方法があります。
Autodesk Fusionでは、3Dプリンター用のモデル作成に加えて、図面作成やデータの読み込み・書き出しなども可能です。自分で3Dモデルを設計できるようになれば、設置場所にぴったり合う収納用品など、オリジナルの便利グッズも製作できるでしょう。
3Dプリンターでオリジナルの便利グッズを設計したい人には、GETT Proskillの「Autodesk Fusionセミナー」がおすすめです。 基本操作から3Dモデリング・図面作成・データのインポート・エクスポートまで、短期間のカリキュラムで段階的に学べます。
著者自身も、3Dプリンターでいろいろなものを作ってみたいと思いながら、何から始めればよいのか分からず、なかなか手を付けられなかった経験があります。
本セミナーならば、3Dモデリングの基本から、データの書き出しまで体系的に学べるため、独学で迷う時間を減らし、3Dプリンターでの製作にも取り組みやすくなるでしょう。図面作成や3Dデータのインポート・エクスポートといった、実務にも役立つ技術を学べる点も魅力だと思います。
| セミナー名 | Autodesk Fusionセミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 45,100円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
3Dプリンターで便利グッズを作ってみよう
3Dプリンターでは、スマホスタンドや収納用品・工具用ホルダー・交換用の小部品など、日常生活で役立つさまざまな便利グッズを作れます。自分の環境に合わせてサイズや形状を調整できるので、市販品では対応しにくい場所にも、ぴったり合う便利グッズを製作できるのが魅力です。
まずは身の回りで必要としている便利グッズを一つ選んで、3Dプリンターでの製作に挑戦してみてはいかがでしょうか。





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材料
メンテナンス品
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