3Dプリンターを使うと3次元の立体物を作ることができます。3Dプリンターはもともと企業用に開発されていて、さまざまな機器を作るために使用されていました。
ただ、近年では家庭でも使える3Dプリンターも販売され始めており、家でも3Dプリンターが使えるようになりました。
しかし、3Dプリンターって何に使うのか分からない人も多いのではないでしょうか。本記事では3Dプリンターは何に使うのかを紹介します。3Dプリンターを作るときに必要なものや作れるものなどもまとめているので、参考にしてください。
3Dプリンターは何に使う?
そもそも3Dプリンターは何に使うのでしょうか。3Dプリンターはデジタルデータから3次元の立体的な造形物が作れる機械です。
造形物は3D CADや3D CGなどの3Dデータ(設計図)をもとに作られます。金属、樹脂、石こうなどの素材を使用し、一層ずつ積み重ねて立体的に仕上げていきます。3Dプリンターで作成した造形物はとても精密で細かいデザインも正確に再現してくれます。
その再現度の正確さから企業では、建築物の模型作りなどによく使われていました。従来のプリンターは紙に文字や絵を印刷する機械でしたが、3Dプリンターは立体物を作ることができる画期的な機械として、大きな注目を集めています。
3Dプリンターの使い方
3Dプリンターを使うめに必要なもの
3Dプリンターを何に使うのかが理解できたら、3Dプリンターを使うために必要なものを用意しましょう。
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用意するもの 何に使うか パソコン データの作成や出力などをする 3D CADまたは3D CGソフト 3Dデータを作る スライスソフト 3Dプリンター用のデータに変換するソフト 3Dプリンター 造形物を作る機械 材料 造形物を作るための材料
上記の5つのものを用意すれば、3Dプリンターで造形物が作れます。ただし、3D CADや3D CGソフトが使用できることが前提です。3Dプリンターは数万円~数百万円と幅広い金額で販売されているので、自身の用途に合わせたものを購入しましょう。
低価格でハイスペックな3Dプリンターを探している人はこちらもチェックしましょう。
また、下記では3Dプリンターを出力するときに使用する、おすすめデータ作成ソフトについて詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
3Dプリンターで造形物を作る手順
- 3Dデータを入手する
- 3Dプリンターへデータを送る
- 造形物の設定
- 材料のセッティング
- 造形開始
- 3Dプリンターから造形物を取り出す
- サポート材の除去
- 加工や着色
作るものによって内容は変わりますが、上記が基本的な手順です。
3Dプリンター用データの作成方法
3Dプリンターを動かすためには、造形したい物の3D用データが必要です。3Dプリンター用データの作成方法は5つあります。
- データをモデリングする
- 3D CGツールを使用してデータを作成する
- 3Dプリンターのスキャナ機能を使ってスキャンする
- 3Dデータをダウンロードする
- 3Dデータ作成サービスを利用する
以下では、3Dプリンター用のデータ作成方法について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。また、データ作成が難しいと感じた場合には、3Dデータ作成依頼サービスを利用するのもおすすめです。
3Dプリンターで造形物を生み出すときの注意点
3Dプリンターはプラスチックやナイロン、ゴム、金属などさまざまな素材を使ってものつくりが楽しめる機械です。素材の性質によって、造形物の強度や耐久性が変わるので、作りたいものに合わせて材料を選びましょう。
また、特定の素材だけでは作るのが難しいものや、複雑な構造データのものは作るのに制限があるので確認が必要です。
3Dプリンターで作れるもの(アウトドア系雑貨)
3Dプリンターで何がつくれるのかが分かったら、実際に作れる造形物を見ていきましょう。
- 自転車のサドル
- ルアー
- ペグ
上記のようなアウトドア系雑貨が作れます。
自転車のサドル
自転車屋で販売されているサドルは自分にフィットしないと感じる人も多いのではないでしょうか。3Dプリンターで自転車のサドルを作れば自分にピッタリのサドルを作れます。
また、販売店では3Dプリンターを使って製造された自転車のサドルがいくつか販売されています。長時間自転車に乗る人は自分でサドルを作って快適な自転車ライフを送りましょう。
ルアー
3Dプリンターを使えば、店舗で販売されていない自分だけのオリジナルルアーが作れます。1度3D CAD等でルアーのデザインを作り出せば、2回目からは既存データを使用するだけで同じルアーを生み出すことが可能です。
ペグ
ペグは、キャンプのテントなどで使う道具です。キャンプに欠かせないペグは3Dプリンターでも作ることができます。
3Dプリンターで作成したペグは「強度が足りないのでは?」、と心配になる人も多いですが、耐久性のある材料を使えば、打ち込みに耐えられるしっかりしたペグを作ることが可能です。
また、ペグを無くしてしまった際、新たに購入するより安い費用で作れるところも魅力的なポイントです。
3Dプリンターで作れるもの(ファッション雑貨)
3Dプリンターを利用すると、自分だけのオリジナルファッション雑貨を作ることも可能です。
- 指輪やアクセサリー
- キーホルダー
- ネイル
家族で作って楽しんだり、自分で作って販売したり、と自分の好きなデザインの雑貨が作れます。
指輪やアクセサリー
ワックスモデルと呼ばれる素材を使うことで、自分だけのオリジナル指輪やアクセサリーを作ることが可能です。バングルやペンダント用のアクセサリー、ピアスや指輪など細かいものまで作れるので、世界にひとつだけの商品が出来上がります。
3Dプリンターで作るときは、ゴールド、プラチナ、シルバーなど指輪やアクセサリーに合わせた素材が選べるので、耐久性も抜群です。
キーホルダー
3Dプリンターを使うと、自分の好きなデザインや形のキーホルダー作成が可能です。3Dプリンターを使ってオリジナルキーホルダーをハンドメイドとして販売している人も多くいます。
紙などに描いたイラストを3Dソフトに読み込むだけで簡単に作れるので、3Dプリンターを何に使うか悩んでいる人は1度キーホルダーを作ってみましょう。
ネイル
3Dプリンターでは、レジンを使ってネイルチップも作れます。通常の3Dプリンターでも作れますが、光造形式の機械ならクリアレジンを使って透明感のあるネイルチップを作ることが可能です。
3Dプリンターで作れるもの(日用雑貨)
3Dプリンターで何がつくれるのかが理解できたら、日用雑貨も作ってみましょう。
- スマートフォンケース
- ハンコ・スタンプ
- クッキー型
上記内容を詳しく見ていきましょう。
スマートフォンケース
スマートフォンは使っている機種によって、デザイン、厚みなどが変わってきます。そのため、スマートフォンを買い替えるときは、商品に合わせたスマートフォンケースにしなければなりません。
その際、3Dプリンターでスマートフォンケースを作れば、自分だけのオリジナルケースが簡単に作れます。自分が好きなデザイン、色、形をデータに取り込み、出力すると世界にひとつだけのオリジナルスマートフォンケースが出来上がります。
ハンコ・スタンプ
3Dプリンターは、均一性のある造形物が作りだせるため、ハンコやスタンプの製造にもおすすめです。上記で紹介したネイルと同様、通常の3Dプリンターでも作りだせますが、光造形式の3Dプリンターを使うと、透明感のある上品なハンコやスタンプが完成します。
販売店では置いてない複雑なデザインのハンコや実印、会社印などのハンコが欲しいときにもおすすめです。
クッキー型
3Dプリンターを使うと、自分だけのオリジナルクッキー型が生み出せます。シンプルな形のクッキー型はもちろん、模様が入ったクッキー型まで造形可能です。クッキー型は初めて使う人におすすめなので、3Dプリンターが何に使うのかが理解できたら練習として作ってみましょう。
3Dプリンターで作れるもの(便利グッズなど)
3Dプリンターを使うと、便利グッズを作ることもできます。
- スタンド
- フック
- 生活治具
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
スタンド
3Dプリンターを使うと、タブレットやスマートフォン、本を置くスタンドが作れます。シンプルなデザインのスタンドからオリジナリティーあふれるものまで、自分の好みに合わせた造形物を作ることが可能です。使いやすい形や角度のものが製造できれば、快適なライフスタイルが送れるでしょう。
フック
3Dプリンターを使うと、キッチンのタオルを掛けるフックやインテリアとして使えるフックなど、自分が欲しい形、大きさのものが作り出せます。3D CADを使えば、自由に設計ができるので、販売店では売られていない特殊な形のフックが完成します。
生活治具
3Dプリンターを使うと、ペン立てや収納商品など販売されていない商品が生み出せます。「あったらいなぁ」と感じる治具が作り出せるのも魅力的なポイントです。
3Dプリンターで作れるもの(ビジネス用品)
3Dプリンターを使うとビジネス用品も作れます。
- 工場のパーツ
- 医療機器
- 金具
上記内容をそれぞれ見ていきましょう。
工場のパーツ
3Dプリンターを使うと工場で使用する複雑な形状のパーツが簡単に作れます。専門メーカーにパーツの依頼をすると、商品の到着まで時間がかかったり、製造が終了してる可能性があります。3Dプリンターで自作すると新パーツ調達までの手間が減るので、コストや人件費の削減に繋がるでしょう。
医療機器
3Dプリンターを使うと、インプラントや歯列模型などさまざまな医療機器が生み出せます。また、3Dプリンターを使うとオリジナルデザインの造形物が作れるので、患者ごとに合わせた医療機器の提供が可能です。3Dプリンターを導入することで、医療の質が向上し、安い価格で高度な診察が受けられるでしょう。
金型
3Dプリンターを使うと、作業現場で実際使用している金型が短時間で作成できます。従来、金型は形を変更するのに莫大な時間とコストが発生していました。しかし、3Dプリンターならデータを修正するだけで簡単に変更後の金型が作れます。
下記では、3Dプリンターの作れるものについてさらに詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
3Dプリンターは何に使う?についてのまとめ
3Dプリンターは何に使うのか分からない人もいますが、簡単に説明すると、立体の造形物を作り上げるプリンターです。建築業界や医療業界、製造業や食品業界など幅広い分野で活躍されている機械です。
また、3Dプリンターは家庭でも使うことができるので、自分だけのオリジナル商品が作れます。さまざまな物を作成して3Dプリンターを楽しみましょう。
以下では、プロダクト製品の造形に最適な3Dプリンターを紹介しているので、気になる人はぜひご覧ください。