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3Dプリンターを導入するメリットとデメリットを解説!活用事例も紹介

【2025】3Dプリンターを導入するメリットとデメリットを解説!活用事例も紹介

「3Dプリンターの導入を検討しており、メリットとデメリットが知りたい」という方も多いのではないでしょうか?生産性の向上やコスト削減など3Dプリンターのもたらす効果は大きいですが、導入にあたって費用など不安な点もあるでしょう。

特に初期投資や3Dプリントするためのデータ作成スキルなど課題を抱える方も少なくありません。

そこで本記事では、3Dプリンター導入のメリットとデメリットを詳しく解説。活用事例も紹介しますので、自社で導入した際に費用対効果が良いのか参考にしてみてください。

3Dプリンターを導入するメリット

3Dプリンターを導入するメリット

3Dプリンターを導入するメリットは以下の3点です。

  • 開発や試作に費やす時間と費用の短縮
  • アイデアをすぐに試せる
  • 在庫を抱える必要がない

開発や試作に費やす時間と費用の短縮

3Dプリンターを導入することで、試作やプロトタイプの開発にかかる時間やコストを短縮できます。

従来の製造手法では、試作品の設計後に外部の専門業者に依頼し、完成まで数週間から数カ月かかることもありますが、3Dプリンターなら社内で即日や数日での試作が可能です。

また、加工などに外注するコストも不要なため、製造のスピードとコストパフォーマンスが向上します。

アイデアをすぐに試せる

3Dプリンターを活用することで、思いついたアイデアをすぐに試すことができ、製品開発のスピードが向上します。

特に試行錯誤が求められる製品ではアイデアを試作し、即座に形にできれば新たなアイデアを生み出すハードルも低くなるでしょう。また、アイデア段階での修正や改善を重ねやすくなり、造形に失敗してもすぐに造形が可能になります。

在庫を抱える必要がない

3Dプリンターを導入することで、必要な部品や製品をその場で製造できるため、在庫を抱えるリスクが軽減されます。
従来の製造では生産数を予測して在庫を持つ必要があり、在庫管理コストや保管スペースが課題となっていました。

しかし、3Dプリンターならオンデマンドで必要な数量のみ製造が可能です。そのため、過剰在庫や廃棄ロスを防ぎ、余分な製品を作成しないで良いため、コストの削減も実現できます。

3Dプリンターを導入するデメリット

3Dプリンターを導入するデメリット

3Dプリンターは導入するメリットがある一方でデメリットもあります。

  • 大量生産はできない
  • 導入コストがかかる
  • 造形できない場合もある

大量生産はできない

3Dプリンターは、一層ずつ積層する造形方法を採用しているため、大量生産には向いていません。工場のように、短期間で大量の製品を一気に作ることは難しく、1台のプリンターで1つの造形物を製作するのに時間がかかります。

もちろん、複数台のプリンターを導入することで生産量を増やすことはできますが、製品ごとにプリンターの調整が必要となるため、管理の手間も増加します。

近年では1度に2つの造形をできる機種や造形速度が早い機種があるものの、3Dプリンターは試作や小ロット生産向きだと言えるでしょう。

導入コストがかかる

3Dプリンターは長期間であればコストを削減できるものの、導入には初期費用や維持費がかかります。
高精度な3Dプリンターであれば、数十万円から数百万円の購入費用がかかり、材料などの消耗品やメンテナンス費用といったコストも必要です。

3Dプリンターの初期費用を抑えたい場合は数万円で機種本体の購入は可能ですが、用途によっては事業に使用できないケースもあるでしょう。

造形できないものもある

3Dプリンターは全ての製品を作成できるわけではなく、複雑な形状や素材によっては造形できない場合があります。
仮に造形ができたとしても造形物としての精度が低くなるため、製品としての使用できないことも。

また、3Dプリンターは造形方式によって作れる製品に得意・不得意があるため、様々な製品を作成したいのであれば3Dプリンターを複数揃える必要もありますが、導入費用がかさむため現実的ではありません。

【造形方式別】3Dプリンターのメリットとデメリット

ここからは以下5つの造形方式別に3Dプリンターのメリットとデメリットを紹介します。

  • 熱溶解積層方式
  • 光造形方式
  • 粉末熱結方式
  • インクジェット方式
  • 粉末固着方式

熱溶解積層方式

熱溶解積層方式のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット ・コストが低く、家庭用としても導入しやすい。
・使用するフィラメントが豊富で、多様な素材に対応可能。
・耐久性のある製品が作りやすく、試作品の製作に適している。
デメリット ・造形精度が他の方式に比べて低く、表面が粗くなることが多い。
・サポート材が必要な場合が多く、後処理が必要。
・造形速度が遅いため、複雑な形状や大型の製品の製作には時間がかかる。

熱溶解積層方式は現代において最も使用されている造形方式で、採用されている機種も多いのが特徴。フィラメントと呼ばれる素材を使用し、初心者でも扱いやすいです。

光造形方式

光造形方式のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット ・造形精度が高く、滑らかな表面仕上げが可能。
・細かいディテールや複雑な形状も再現できる。
・レジンの種類により、透明素材や柔軟性のある素材も使用できる。
デメリット ・樹脂のコストが高く、ランニングコストもかかる。
・使用するレジンが紫外線や化学薬品に敏感で、取り扱いに注意が必要。
・プリント後の洗浄やUV硬化など、後処理に手間や時間がかかる。

光造形方式は現在採用されている造形方式で最も古い方式です。レジンと呼ばれる液体樹脂を使用しますが、人体に少なからず有害であるため、取り扱いには注意が必要です。

粉末熱結方式

粉末熱結方式のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット ・サポート材が不要で、複雑な形状や組み合わせた部品の造形が可能。
・強度があり、耐久性のある部品が作れるため、機能性部品の製作に適している。
・多くの材料が利用でき、柔軟性がある。
デメリット ・高温での造形が必要なため、機器の導入コストが高くなりやすい。
・造形中の温度管理が難しく、安定した品質を維持するための技術が必要。
・造形物が粗い表面になることがあり、後処理が必要になる場合がある。

粉末燃結方式は粉末状の樹脂に高出力の熱レーザー光線を照射し、硬化・造形していく方式です。造形物の強度が高く、複雑な造形にも対応できることから、航空宇宙分野にも使用される方式です。

インクジェット方式

インクジェット方式のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット ・多色造形や異なる素材の組み合わせが可能で、デザイン性の高い製品が作れる。
・非常に高精度で、細かいディテールや滑らかな表面仕上げが可能。
・ワックス素材を使うことで、後処理が容易で複雑な形状でも簡単に造形できる。
デメリット ・インクや材料が高価で、コストがかかる。
・耐久性や強度が低くく、実用性の高い部品には向かない。
・光や湿気に弱い材料が多く、長期的な保存や耐久性に課題がある。

インクジェット方式の造形方法は、紙の印刷方法を利用したものです。液体の光硬化性樹脂やワックスなどの材料をインクのように吹き付けます。ただし、強度は弱いため試作品で使用されることが多いです。

粉末固着方式

粉末固着方式のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット ・造形速度が速く、複雑な形状でも短時間で製作可能。
・サポート材が不要で、後処理が比較的簡単。
・色付きの粉末を使えば、フルカラー造形が可能でデザインの再現性が高い。
デメリット ・粉末材料の取り扱いが難しく、作業環境が限定されることが多い。
・造形物の強度が低く、後加工による強化が必要な場合が多い。
・使用可能な材料が限られており、耐熱性や強度の求められる製品には適さない。

粉末固着方式は、石膏などのパウダー状の材料を敷き詰め液体接着剤を吹き当てて造形していく仕組みです。他の方式と比べて造形速度が速く、建築やデザイン、試作品の製作などに使用されます。

以下の記事でも造形方式ごとのメリットを解説していますので、併せてご覧ください。

【2025】3Dプリンターの種類は?造形方式ごとのメリットも紹介

3Dプリンターの活用事例

3Dプリンターの活用事例

3Dプリンターの活用事例について以下3つの業界を紹介します。

  • 医療業界
  • 航空宇宙業界
  • 自動車業界

医療業界

医療業界で患者に合わせたカスタマイズ可能な義肢やインプラント、マウスピースなど様々な製品が3Dプリンターで作成されています。

例えば、骨折などで必要なインプラントを患者の骨形状に合わせて設計・造形することで、手術精度を高め回復を早める効果があります。また、3Dプリンターを用いることで、治療のためのモデルや複雑な血管の再現も可能となり、手術前の趣味レーションが可能。成功率をアップさせることにもつながるのです。

3Dプリンターは手術のリスク低減や医療技術の向上に貢献していると言えるでしょう。

航空宇宙業界

航空宇宙業界では、3Dプリンターを用いて軽量化つ高性能な部品を製造し、航空機や宇宙機器の製品作成を行っています。

特に、従来の製造方法では製作が困難だった複雑な形状の部品や軽量化に優れた構造を造形するために3Dプリンターが用いられており、機体の燃費向上、運用コストや環境負荷の低減が実現しているのです。

また、3Dプリンターは少量生産が可能なため、試作品の製造や遠隔地での部品製造にも活用され、航空宇宙業界の製造現場で需要が高まっています。

自動車業界

自動車業界においても、3Dプリンターは部品の試作や軽量化、カスタマイズなどの製造に貢献しています。

設計段階でのプロトタイプや試作品の迅速な製作が可能で設計の自由度が広がり、開発スピードが向上。さらに、複雑な内部構造を持つ部品や軽量化を図るための構造体を3Dプリンターで製造することで、車両の燃費や走行性能を高める効果も得られます。

また、個別のニーズに合わせた内装や少量生産の特別車両にも対応できるため、競争が激しい自動車業界では重宝されています。

3Dプリンターのメリットとデメリットでよくある質問

3Dプリンターのメリットとデメリットでよくある質問

3Dプリンターのメリットとデメリットでよくある質問についてまとめています。

3Dプリンターの選び方は?

3Dプリンターの選び方は様々ですが、主に以下のポイントが挙げられます。

  • 造形方式で選ぶ
  • 造形サイズで選ぶ
  • 導入費用やランニングコストで選ぶ
  • 精度で選ぶ

3Dプリンターの選び方は様々です。詳しい選び方については以下の記事を参照ください。

【2025】業務用3Dプリンターの選び方とは?おすすめ機種5選も紹介

3Dプリンターは経年劣化しますか?

3Dプリンターは経年劣化します。モーターやベアリングの摩耗、ノズルやエクストルーダーの詰まり、ベルトの伸び、冷却ファンやフィルターの劣化など。

造形物の精度に影響するため定期的にメンテナンスを行い、精度が悪い時は機種本体を交換しましょう。

3Dプリンターを買ったことでありがちな後悔は?

3Dプリンターを購入したことでありがちな後悔は様々ですが、「思った以上にプリントが上手くできない」「場所を取る」「音がする」などが挙げられます。

このような問題は基本的に3Dプリンターの性能であることも。購入前には必ず製品の情報をチェックし、後悔しないためには高品質な3Dプリンターの購入がおすすめです。

3Dプリントの欠点は何ですか?

3Dプリントの欠点の一つに、接合部分の強度不足があります。特にFDM(熱溶解積層)方式では、積層された層間での接合が弱くなりやすく、積層方向に対して垂直な力に弱い傾向があります。

接合部分の強度を求める場合は粉末熱結方式がおすすめです。

3Dプリンターのメリットとデメリットについてのまとめ

3Dプリンターの導入は生産性の向上や在庫削減など多くのメリットがある一方で、初期投資や大量生産の難しさなどの課題も。本記事で紹介したメリット・デメリットを踏まえ、3Dプリンターが自社のニーズに合うかをぜひ検討してみてください。

また、3Dプリンターの購入を検討している方は3Dプリンター専門ショップ「Fabmart」がおすすめです。3Dプリンター本体だけでなく、関連商品を取り扱っているため、以下のリンクからぜひご覧ください。

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