近年では3Dプリンターで多種多様なモノを製作できるようになりました。用途の広がりから個人でも3Dプリンターを持つ方が増えており、小物や雑貨を作って副業として販売する方もいます。
そんな中で「自分のアイデアを商品にしてみたい」「3Dプリンターで副業をしたい」と考える方もいるのではないでしょうか。実は初心者でも3Dプリンターを使ってアイデアを商品にすることは可能なのです。
本記事では3Dプリンターのアイデア商品を紹介し、作る方法や販売するコツについて解説します。
3Dプリンターでアイデア商品を作るには
3Dプリンターでアイデア商品を作るには自身が想像しているアイデアをデータに落とし込む必要があります。というのも、3Dプリンター単体では造形することはできず、3Dデータを準備しなければいけません。
3Dデータの作成は難しく感じるかもしれませんが、ソフトには初心者でも手軽に使用できるものもあります。アイデアを作るための一連の流れは以下の手順になります。
- アイデアをデータ化する
- 3Dプリントできる専用データに変換(スライスソフトが必要)
- データを基に造形物を作成
大まかな手順は3つだけになります。「データの作成方法について詳しく知りたい」という方は下記記事も併せてご覧ください。
3Dプリンターのアイデア商品7選
そもそも「アイデアが思い浮かばない」「どんな商品が作れるの?」と悩む方もいるでしょう。そこで3Dプリンターで作成できる商品以下7つ紹介します。
- アクセサリー
- インテリア
- フィギィア
- オブジェ
- 模型
- 雑貨
- キーホルダー
3Dプリンターのアイデア商品①アクセサリー
ブローチやネックレス、指輪など3Dプリンターで作成が可能です。最近ではデザイン性や強度が高いアクセサリーも作成できます。その際に選ぶべき3Dプリンターは「光造形方式」です。
光造形方式は造形スピードが速く、複数の造形を同時に行うことができます。また、滑らかな表面に仕上げることができるためクオリティーの高いモノが作成できるでしょう。
3Dプリンターのアイデア商品②インテリア
インテリアや家具も作成が可能です。ただし、大きさによっては作成できるプリンターの幅も限定されるため家庭用プリンターでは難しい場合もあります。
また、インテリアなど作成する際は「熱溶解積層方式」を使用するのがおすすめです。初心者にも扱いやすく材料も安価であるためコストパフォーマンスに優れています。
3Dプリンターのアイデア商品③フィギィア
フィギィアは3Dプリンターで作成できるアイデア商品であり作成しやすいため、近年では造形する人も増えています。既存フィギィアを複製できる3Dスキャナーを使用すれば人気キャラのフィギィアを作成することも可能です。
インクジェット方式のプリンターを使用すれば表面が綺麗になり、高精度なフィギィアを作成できるでしょう。ただし、耐久性に難ありのため、取り扱いには注意が必要です。
3Dプリンターのアイデア商品④オブジェ
オブジェや彫刻もアイデア商品の1つです。フィギィア同様造形する人が増えており作成難易度も高くないため、作りやすい作品と言えるでしょう。
オブジェはインクジェット方式でも作成できますが、おすすめは「熱溶解積層方式」です。表面に滑らかになりませんが、仕上げに研磨を行えば綺麗なオブジェが作成できるでしょう。
3Dプリンターのアイデア商品⑤模型
模型も3Dプリンターで作成できますが、種類によって難易度は高めになります。というのも、鉄道模型など組み立てが必要になる場合はピッタリとハマるように正しく設計する必要があります。ただし、作成された模型を購入すれば10万円以上することもあるため、価格を大きく押さえられるため挑戦する価値はあるでしょう。
模型を作る場合は滑らかな仕上がりになる「光造形方式」がおすすめです。
3Dプリンターのアイデア商品⑥雑貨
小物雑貨から大きめの雑貨まで多種多様な雑貨も作成できます。雑貨のオープンデータも多く公開されており簡単に取得ができます。雑貨に関してはおすすめの造形方式はありません。
商品や用途に合わせて材料を考慮し作成してみましょう。
3Dプリンターのアイデア商品⑦キーホルダー
アクリルキーホルダーではなく立体的なキーホルダーの作成も可能です。オープンデータも公開されており、小さいものであれば1時間ほどでキーホルダーを作ることが可能です。
おすすめはインクジェット方式、またはフィギィアを大量生産するのであれば粉末固着方式がおすすめです。
3Dプリンターのアイデア商品は売れる?
3Dプリンターのアイデア商品は売るためには下記3つに留意しましょう。
- 売れている商品のリサーチ
- SNSを通して発信する
- 技術を磨く
売れている商品のリサーチ
アイデア商品を売るためには「どんな商品が売れやすいのか」特徴を掴む必要があります。例えば、フィギィア系の売れ行きが良いのに模型ばかり量産していても在庫をあまらしてしまうこともあります。
また、自身が売れると思っている商品と実際に売れる商品は違うことが多いです。そのため徹底的にリサーチを行い、売れる商品の傾向を掴みましょう。
差別化を意識してオリジナリティを追求しすぎたり、類似品を生産しすぎても価格競争になるためリサーチが重要なのです。
SNSを通して発信する
3Dプリンターでただ作成して出品しても簡単に売れるわけではありません。商品を購入してもらうには「作品自体がいい」という意見もあれば、「その人が作ったモノであるから」といった理由もあります。
自身がどのようにどんな思いで作品を作ったのかを定期的に発信し、ファンをつけることを心がけましょう。SNS発信は単発ではなく継続的に発信して行うことが重要です。
技術を磨く
商品はより精度が高いものが売れる傾向にあります。そのため、技術を磨きより商品の精度を向上させていきましょう。
例えば、表面にザラつきが残っている商品よりは滑らかにするための「研磨」を上手にすることが重要です。
また、3Dプリンターも積層ピッチが薄ければより高精度な作品が出来上がります。クオリティーを重視するのであれば値段は高くなりますがスペックの高い3Dプリンターを購入するのがおすすめです。
3Dプリンターでアイデア商品を作る際の注意点
3Dプリンターでアイデア商品を作る際には下記4点に注意しましょう。
- 造形方式
- 静音
- サポート体制
- 著作権
注意点①造形方式は作成する物によって異なる
造形方式とは作品を作る際の「作り方」です。先ほどアイデア商品の部分で説明した通り、作成するものによって造形方式は変える必要があります。
例えば、アクセサリーを作る際にインクジェット方式を採用するとデザインが良いかもしれませんが「強度」に問題があり、すぐに破損してしまう可能性が高いです。
また、キーホルダーを頑丈に作ることを意識しすぎると表面のザラつきが目立ち、作品として荒っぽさが出てしまいます。
自分のアイデア商品はどんな方式と相性が良いのかを調べておきましょう。
注意点②静音のモノを選ぶ
作品に直接的な関係はありませんが自宅などで使用する場合、近隣とのトラブルになることも考えられます。そのため、静音である3Dプリンターを選ぶことをおすすめします。
ただし、静音になるほどプリンターの1つのスペックとなり値段が高くなるため注意が必要です。
注意点③サポート体制があるものを選ぶ
3Dプリンターを使用しているとフィラメントの詰まりなどトラブルが起きてしまうこともあります。自身で解決できれば良いですが場合によって危険であるため、専門家に修理をしてもらう方が良いでしょう。
その際にお金が必要になることもありますが。サポート体制があるものを選べば無償で修理してくれることもあります。3Dプリンターは定期的なメンテナンスを行っていても経年劣化するものなのでサポートがあれば安心です。
注意点④著作権に気をつける
人気キャラクターのフィギィアやキーホルダーを作る際には自身のコレクションで収めるのであれば問題ありませんが、販売などは違法です。そのため、アイデア商品を売る際には著作権に十分注意しましょう。
あくまでも自分の発想の中で作った作品のみを販売しなければなりません。気づいていないうちに著作権を侵害していたとならないよう配慮してください。
3Dプリンターのアイデア商品でよくある質問
ここでは3Dプリンターのアイデア商品に関する質問についてまとめてみました。
3Dプリンターは初心者でも扱うことができますか?
最近では小学校や中学校でも3Dプリンターの導入が増えており、初心者でも扱うことは可能です。ただし、データの作成は初心者にはハードルが高いため、オープンデータなどを活用するのが良いでしょう。
また、3Dプリンターについて学ぶのであればイベントやセミナーへの参加がおすすめです。
どんな商品でも作成することができますか?
3Dプリンターはどんな商品でも作成できるわけではありません。特に家庭用プリンターであれば作成できる商品の幅は限られます。例えば、アクセサリーなども透明なものを作成するのは難しいです。
作成したいものが3Dプリンターに対応しているのかは事前に確認しておきましょう。
おすすめの3Dプリンターはありますか?
造形物によっておすすめの3Dプリンターは異なるため一概に「このプリンターが良い」とは言えませんが、初めは初心者でも扱いやすくコスパの良いプリンターを選ぶのが良いでしょう。
3Dプリンター選びに困った際には下記記事を参考にしてみてください。
3Dプリンターの購入ならFabmart
本記事では3Dプリンターで作成できるアイデア商品について紹介しました。
最近では安価で手軽に3Dプリンターを入手できることから購入する方も増えています。そして、用途は様々ですが副業として自身のアイデア商品を売る人もいます。
本記事を参考にぜひアイデア商品の販売を始めてみてはいかがでしょうか?また、3Dプリンターの購入であれば3Dプリンター専門ショップ「Fabmart(ファブマート)」での購入がおすすめです。