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3Dプリンターで靴を作る方法!制作事例を紹介!

【2025】3Dプリンターで靴を作る方法!制作事例を紹介!

様々な業界が注目を集めている3Dプリンターはフットウェア業界でも導入が進んでおり豊富なデザインを製作できることから、靴を制作する法人や個人が増えています。
実際にフットウェアを発売している大手メーカーでも、多くの制作事例が上がっています。

3Dプリンターを利用すれば様々なデザインの靴が製作できると分かれば「個人で靴を製作したい」「家庭用3Dプリンターで靴の制作は難しい?」と思う方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、3Dプリンターで靴を作成するメリットやメーカー事例、家庭用3Dプリンターで作成することは可能なのか?について詳しく解説していきます。

3Dプリンターを使用して靴を作るメーカーは増加している

フットウェア業界では3Dプリンターを導入する企業が増加傾向にあります。
その理由としては以下の2点が挙げられます。

  • デザインの幅が広がった
  • 低コストで作成できるようになった

また、3Dプリントされた靴の市場規模は「Grand View Research, Inc.」のレポートによると、

3Dプリントされた靴の世界市場規模は、2030年までに53億8,000万ドルに達し、2024年~2030年にかけてCAGR 18.6%で成長する見込み
引用:LASER FOCUS WORLD

と予想されています。

3Dプリンターを利用すれば、視覚的なデザインや実際に履いた時の機能性を維持・向上できることから今後も多くのメーカーで3Dプリントした靴が販売されていくでしょう。

3Dプリンターで靴を作成するメリット

3Dプリンターで靴を作成するメリット

3Dプリンターで靴を作成するメリットは以下の3点です。

  • 自由なデザインで成形できる
  • 多品種少量で製作できる
  • スピード重視で製作できる

自由なデザインで成形できる

これまでの3Dプリンターは限られた素材の中で複雑な形状の造形が難しかったことから靴を作ることが難しいと言われていました。決して靴自体の作成ができないわけではありませんが、一人ひとりの足に合わせた形状でなければ、靴擦れや外反母趾といった足に悪影響を与えてしまいます。

しかし、3Dプリント技術の発展により自由な形状とデザインが人間の手を加えずに作成可能になったことは大きなメリットと言えるでしょう。

多品種少量で製作できる

従来、靴を作成する際はある程度の在庫を保有して販売をしますが実際に商品が売れるかどうかはわかりません。商品の売れ行きが悪ければ過剰在庫となり、コストが無駄になってしまいます。

そもそも、在庫をある程度抱えなければいいのでは?と思うかもしれませんが靴を作成するのは時間がかかるため、注文が入ってから作成すると消費者に不満を抱えさせてしまうことになります。

3Dプリンターはデータさえあれば注文が入ってからでも短時間で靴の作成が可能であるため、多品種少量の作成が可能になりコストを無駄にすることが少なくなるのです。

スピード重視で製作できる

3Dプリンターは人間の手で制作するより遥かに早く靴の作成が可能です。前述した通り、作成する靴のデータと材料さえあればいつでも場所を選ばずに造形ができるので、スピードを重視した作成も可能です。

スピードを重視して靴を作成できることは効率よく販売できることに繋がり、消費者の欲しい時にすぐに届けることができるため利益向上が可能になるでしょう。

3Dプリンターで靴を製作したメーカー事例5選

3Dプリンターで靴を製作したメーカー事例5選

3Dプリンターで靴を製作したメーカーの事例5つ紹介します。

  • adidas
  • Dior
  • MAGARIMONO
  • asics
  • Peak

adidas

adidas

引用:adidas

大手スポーツブランド「adidas」と3Dプリント技術のスタートアップ企業「Carbon」は4DFWDというランニングシューズを発売しており、17年間蓄積したアスリートデータをもとにミッドソール部分を3Dプリンターで作成しています。

材料は弾性樹脂「EPU41」を使用しており、着地の際の力を分散させて衝撃を吸収、使用者の負担を軽減できるため効率よく前進できるように作成されています。

Dior

Dior

引用:shareLab

世界的ブランド「Dior」が製作した上記製品は粉末材料のTPUで、HP社独自のエージェントと呼ばれる接着剤を吹き付けながら熱をかけ溶融させることでワークを造形する方式「マルチジェットフュージョン方式」を使用して作成されています。

2023年に作成されており、今回紹介した製品はあくまでもファッションウィーク用の参考モデルとされています。

MAGARIMONO

MAGARIMONO

引用:Yahoo!Japan

フットウェアブランド「MAGARIMONO」は3Dプリンターで靴を作成する際に履き心地や怪我のリスクを考え、アッパー(足を覆う部分)とソール(靴底部分)を別々に作成、接着では「TPU(熱可塑性ポリウレタン)」を使用しています。

コストとスピードを優先して一体成形をするブランドが増えている中で、製作段階でも人間の手を加えているのが魅力であると言えます。

asics

asics

 

引用:株式会社asics

大手スポーツブランド「asics」が販売しているアフターパフォーマンスサンダル「ACTIBREEZE 3D SANDAL」はパラメトリックデザイン手法と高度な3Dプリント技術によって実現した先進的な構造が特徴です。

合成樹脂を使用して作成されており、立体的かつ厚みのある格子構造を重ね合わせ通気性と柔軟性を確保し、部位に応じて硬さを変えるなど足の負担軽減をはかる機能性が追求されています。

Peak

Peak

引用:3DPid.arts

中国のスポーツウェアブランド「PEAK Sports Products」が販売している「Future Fusion Sneak PEAK3D」はアッパー、ソールに3Dプリント素材を適用しています。

造形方式はSLS方式でプリントされたTPU素材のソールと、TPUフィラメントとFDM方式3Dプリンターで装飾を施した半透明メッシュのアッパー素材から構成されています。

家庭用3Dプリンターで靴を作成するのは可能?

家庭用3Dプリンターで靴を作成するのは可能?

結論から言えば、家庭用3Dプリンターでも靴を作成することは可能です。ただし、家庭用3Dプリンターで製作する際は一体成形できる機種が少なく、原則はアッパーやソウルを別々で作成し組み合わせていく必要があります。

また、靴のパーツを組み合わせて作成する際はパーツごとに用いる造形方式も異なるため複数の3Dプリンターが必要になります。

仮に一体成形で靴を作る場合は材料や本体ともに値段が高くなる傾向にあるため、コストパフォーマンスも決して良いとは言えません。それでも自身が思い描くデザインの靴を作成したい場合は後述する3Dプリンターの購入を検討してみてください。

靴が作成できるおすすめ3Dプリンター

靴が作成できるおすすめ3Dプリンター

靴が作成できるおすすめ3Dプリンターを2つ紹介します。

  • Cambrian Pro
  • Original Prusa

Cambrian Pro

Cambrian Pro

引用:GIZMOOD

「Cambrian Pro」は熱可塑性ゴム(TPR)での造形に対応したFDM方式の3Dプリンターで世界で初めて車のタイヤと同等の硬度の造形物を作成することが可能です。

最大38cmまでの造形が可能であり、シューズの作成も可能です。組み立て式の3Dプリンターで価格も10万円以内に抑えることが可能です。

  • 価格:71,400円(税込)
  • 本体サイズ:462×452×635mm
  • 使用可能素材:PLA,TRP,ABS,TPE,TPU,PETG,etc
  • プリントサイズ:235 x 235 x 250mm
  • 造形方式:FDM(熱溶解積層方式)

Creator Pro2

Creator Pro2

「Creator Pro2」は同軸に配置された独立式デュアルヘッドにより2種類の材料を交互に交代して使用することが可能です。靴を作る際にアッパーやソールを1つずつ作成すると時間がかかりますが、Creator Pro2は同時に作成することが可能です。

ABS・PLAや可溶性サポート材に使用するPVA・HIPSなど多くの材料に対応しているため、好みのデザインで靴を作成することが可能です。

  • 価格:96,800円(税込)
  • 本体サイズ:526×360×403mm
  • 使用可能素材:ABS、PLA、HIPSなどの溶性サポート樹脂
  • プリントサイズ:200 x 148 x 150mm
  • 造形方式:FFF(熱溶解積層方式)

Original Prusa

Original Prusa

引用:PRUSA

Original Prusaの3Dプリンターは優れた性能と使いやすさ、信頼性の高い主力製品として、世界中で幅広く使用されています。使用できるフィラメントは独自のモノのみであり、PC Blendやカーボンファイバーなど使用できるため、耐久性に優れたスニーカーの作成が可能です。

価格も10万円台で購入でき費用対効果にも優れていることから低コストでスニーカーの作成が実現します。

  • 価格:139,000円(税込)
  • 本体サイズ:497×398×548mm
  • 使用可能素材:PLA,PETG,フレックス,ナイロン,ASA,PVA,PC,PP,複合材料など
  • プリントサイズ:250 x 210 x 220 mm
  • 造形方式:FDM(熱溶解積層方式)

ここでは上記2つのおすすめ3Dプリンターを紹介しましたが「どちらを選んだらいいかわからない」という方は以下の記事を参照に選んでみてください。

3Dプリンターの選び方 – 3Dプリンター選びで重視することは?

3Dプリンターで靴を作成する際に準備するもの

3Dプリンターで靴を作成する際に準備するもの

3Dプリンターで靴を作成する際に必要なものは3Dプリンター本体、データ、フィラメントがあれば作成することは可能です。また、補助ツールや靴を仕上げる際の道具があれば個人でも靴の作成は可能です。

ただし、靴を作成するにあたり準備するものとして重要となるのが「素材」です。

普段から作成した靴を履くのであれば耐久性が必要になりますが、硬すぎると歩きやすさは低減します。一方で、柔軟性を重視しすぎると耐久性が失われるため、すぐに壊れてしまうでしょう。
特定の機能を持つ材料を選択することでオリジナル性のある靴が作成できますが、何を重視するのか考えて材料を選びましょう。

また、自身の足の形状やサイズを型取った靴型を作成しておけば、より精度の高い靴を作成することが可能になります。

3Dプリンターの使用方法について詳しく知りたい方は以下の記事を併せてご覧ください。

3Dプリンターの使い方を解説!おすすめ3Dプリンターやよくある質問も紹介

3Dプリンターで靴の作成についてまとめ

3Dプリンターで靴の作成についてまとめ

3Dプリンターで靴を作成するメーカーは増えており、家庭用でも十分作成することは可能です。ただし、一体成形できる3Dプリンターは限られており、ほとんどがパーツごとに組み合わせて作成する方法になります。

本記事で紹介したメーカーの事例やおすすめの3Dプリンターを使用してオリジナルの靴を作成してみてはいかがでしょうか。

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